2011 Fiscal Year Research-status Report
学習と評価の可視化により学習ストラテジーを育成する自律学習型英語教材の設計と開発
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23700972
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高橋 幸 京都大学, 高等教育研究開発推進機構, 准教授 (50398187)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | EAP / TBLT / CEFR / eラーニング / オーサリングツール / アクションリサーチ / 双方向型 |
Research Abstract |
学習活動と評価に関する情報を可視化することにより,学習者が個々に合った学習ストラテジーを身につけ,自律的に学習するのを支援する英語eラーニング教材の設計及び開発に向け,平成23年度は以下のことを行った.1.EAPコンピテンシーリストの開発:国内外でEAP(English for Academic Purposes,学術目的の英語)教育を実施している機関のシラバスを集め,テキスト化した.また,その他にCEFRやTOEFL,IELTS,ケンブリッジ英検のテストの評価項目から,EAPに言及した能力記述文を抜き出しデータベース化した.データベースの構築にあたっては,和文のものについては英文化し,表記を統一すると共に,能力記述文を学術研究に資するような文脈に書き換えた.次に,データベースをテキストマイニングし,頻出する語や出現傾向を分析した.データを整理し,学術目的の双方向型英語運用能力として習得すべきコンピテンシーのリストを作成した. 2.コンピテンシーを測るテスト開発に向けた準備:リスト化したコンピテンシーを持っているか否かを学習者自身に判断してもらう自己診断アンケートシステムと,客観的にかつ数値的にコンピテンシーの有無を判断するテストの開発に向け,準備を進めた.アンケートについてはオンライン上で回答できるように準備を行った.テストについては選択肢問題だけに限らず,ノートテイキングや要約等のタスクを含めるように構成を検討した.また実施時期,実施方法等について研究計画を立案した.3.学会への参加:TBLT 2011やIATEFL等を含む国内外の関連学会に参加し,最新の研究成果について学ぶと共に専門家と情報交換を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
学術目的の双方向型英語運用能力を測るテストを開発し,被験者を集めテストを実施し,その結果を分析する予定であったが,学内の公務が立て込み,テスト開発の準備に留まってしまった.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の推進方策:遅れている学術目的の双方向型英語運用能力を測るテストの開発に向け,SME(Subject Matter Expert,内容領域専門家)や大学院生の協力を得て作業を精力的に進める.研究計画の変更:平成25年度にeラーニング教材のオーサリングツールを開発することを予定していた.しかしながら,研究組織(研究代表者,情報処理を専攻する大学院生)が独自で行うには作業負担が大きいこと,また専門業者に依頼する場合には予定していた以上の経費がかかることから,オープンソフトウェアや学内で運用されているシステムを活用することとし,教材のプロトタイプの作成に留めることにした.その分教材数を増やすことを予定している.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度の目的は,双方向性を促すタスクやその評価方法について最新の研究成果を学び,学習と評価に関する情報の可視化方法を調査するアクションリサーチを実施することである.研究の動向を調査するために,学会参加や視察調査に伴う旅費が必要となる.また,平成25年に予定しているeラーニング教材の開発に向けて,開発環境の整備(ソフトウェアの購入)のための予算が物品費として必要となる.その他,教材に利用する英語音声をテキスト化する作業や動画を加工する作業において,学生アルバイトの協力が必要となり,謝金としての支出を予定している.
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Research Products
(1 results)