2014 Fiscal Year Annual Research Report
学習と評価の可視化により学習ストラテジーを育成する自律学習型英語教材の設計と開発
Project/Area Number |
23700972
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高橋 幸 京都大学, 国際高等教育院, 准教授 (50398187)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
|
Keywords | EAP / eラーニング / タスク / 双方向型 / 技能統合型 / アクティブラーニング / アクションリサーチ |
Outline of Annual Research Achievements |
学習活動と評価に関する情報を可視化することにより,学習者が個々に合った学習ストラテジーを身につけ,自律的に学習するのを支援する英語eラーニング教材の設計及び開発に向け,平成26年度は以下のことを行った. 1.アクションリサーチによる教材の有効性の検証:実験群96名に開発したeラーニング教材を学習してもらい,その学習効果と改善点について調査した.事前・事後テストとしてTOEFL PBT形式のテスト問題2セットを利用し,その結果とともに学習履歴の分析を行った.また,教材の有効性と学習ストラテジーの獲得に関する質問紙調査を実施した.事前・事後テストを対応のあるt検定を用いて分析したところ,特にリスニングセクションにおいて有意な向上が見られ,学習状況と得点には強い相関があった.一方,事前テストの結果,実験群と同等レベルの能力を有すると考えられる対照群には,向上は見られなかった.学習ストラテジーについては,メタ認知面での向上が見られたが,認知面や社会・情意面についてはマイナスの結果が得られた.また,質問紙調査より教材の利便性,学習上の困難点などが明らかとなった. 2.教材の改善と再検証:上記の試行を受けて,教材を改善し,再検証を行った.先の検証時とは異なる58名の被験者に教材を学習してもらい,同様にテスト,学習履歴の分析,質問紙調査を行った.被験者は学習成果や評価を閲覧して学習できる群と,閲覧できない群の二つに分類した.閲覧できる群は一回目の検証時よりもテスト,学習状況,質問紙調査で有意に良い結果が得られたが,閲覧できない群では有意な結果が得られなかった.このことから,開発した教材の有効性とともに,学習や評価に関する情報の可視化が自律学習を促し学習効果を上げることがわかった. 3.学会や研究会への参加:国内外の関連学会や研究会に参加し,最新の研究成果について学ぶと共に専門家と情報交換を行った.
|
Research Products
(3 results)