2013 Fiscal Year Annual Research Report
教育・学習コンテンツの再利用を促進する環境の構築と評価
Project/Area Number |
23700983
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Research Institution | The Open University of Japan |
Principal Investigator |
森本 容介 放送大学, 教養学部, 准教授 (00435702)
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Keywords | 学習オブジェクトリポジトリ / 学習管理システム |
Research Abstract |
高等教育機関において学習管理システムの利用が一般化しており、多様な教材が製作されている。一方で、それらの共有・再利用は一部にとどまっていることが報告されている。そこで、本研究では、学習オブジェクトリポジトリと学習管理システムを組み合わせた支援環境の研究開発を行った。 今年度は、まず、学習管理システム上に配置された学習オブジェクト群を、再利用可能な形式でエクスポートできる機能を設計し、Moodleのプラグインとして実装した。本プラグインは、eラーニングの標準規格であるSCORM 2004、および機能拡張可能なeラーニングシステムのアーキテクチャであるELECOAの両規格に対応したパッケージを生成できる。複数のSCORMコンテンツを同一パッケージに収めるため、ELECOAの教材オブジェクト(SCORMコンテンツをサブツリー化するためのプログラムモジュール)を設計、開発した。本教材オブジェクトにより、同一教材内で、SCORMコンテンツをまたぐ学習が行える。これは、従来の標準規格では実現できない特徴的な機能である。同時に、本プラグインは、権利情報やコンテクスト情報を含むメタデータの生成を行う。制作者名、権利情報、制作者のコメントなどが、IEEE LOMの適切なメタデータ項目にマッピングされ、エクスポートするパッケージに含められる。このとき、各学習オブジェクトの制作者や権利の情報を参照することによってメタデータ付与の補助が行われる。 次に、以前の研究において研究者らが開発・運用していたOAI-PMHリポジトリを改修した。必要なメタデータ項目を追加するとともに、再利用しやすいプログラム構造とした。 開発機能の技術的な評価、および利用ケースの整理を行うとともに、開発成果物を公表するためのWebサイトを制作し、公開・運用した。
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