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2011 Fiscal Year Research-status Report

新規癌幹細胞マーカーPDPN上の腫瘍特異的糖鎖構造の生合成機構の解明

Research Project

Project/Area Number 23701043
Research InstitutionYamagata University

Principal Investigator

金子 美華  山形大学, 医学部, 講師 (00323163)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2013-03-31
Keywordsポドプラニン / 糖転移酵素 / non-coding RNA / 腫瘍特異的糖鎖構造 / 癌幹細胞マーカー
Research Abstract

ポドプラニン(PDPN)は、種々の腫瘍に高発現している糖タンパク質で、癌幹細胞群のマーカーとしても使用され始めている。最近、申請者らはPDPNの腫瘍特異的糖鎖修飾の存在を確実に示唆するデータを得た。そこで、この腫瘍特異的糖鎖修飾を担う糖転移酵素遺伝子群を特定し、これらの遺伝子発現制御機をmicro RNA等のnoncoding RNAによる転写後制御という観点から解析し、腫瘍特異的糖鎖構造の生合成制御機構を解明することを目的とした。 【新規癌幹細胞マーカーPDPN上の腫瘍特異的糖鎖構造の生合成機構の解明】という研究題目のとおり、がん幹細胞マーカーPDPNに付加した腫瘍特異的糖鎖構造の構造解析、付加部位の同定を行う計画とした。また、この腫瘍特異的糖鎖構造の生合成に関与する糖転移酵素遺伝子群をリアルタイムPCR法にて定量し、抗原パターンと遺伝子発現パターンから生合成を担う糖転移酵素遺伝子を特定すること、特定した糖転移酵素遺伝子に対するmiRNA分子を特定し転写後制御機構を解析することを計画した。 本年度の研究実績としては、(1)糖鎖構造決定の為の材料を作製した。種々の腫瘍細胞に安定的にポドプラニンを発現させ、大量培養により材料となる腫瘍特異的糖鎖構造付加ポドプラニンの大量精製に成功した。(2)リアルタイムPCR法による糖転移酵素遺伝子の発現量と抗原量の相関を確認した。(3)特定した糖転移酵素遺伝子に対するmiRNA分子の定量解析を遂行した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

申請者らがこれまでの研究で見いだした、がん幹細胞マーカーポドプラニン上に付加されていることが示唆されている腫瘍特異的糖鎖構造解析のため、種々の腫瘍細胞株にポドプラニン遺伝子を形質導入し、ポドプラニン発現細胞株の作製、安定的な発現細胞株の樹立を行った。糖鎖構造解析の材料として、樹立したポドプラニン発現株の大量培養を行い、腫瘍特異的糖鎖構造が付加されたポドプラニンタンパク質を大量に精製した。また、これらの種々のポドプラニン発現細胞株を利用して、これまでに樹立した腫瘍特異的糖鎖構造認識抗体の抗原結合能の測定、抗体認識部位の特定などの研究を現在遂行している。 また、腫瘍特異的糖鎖構造の生合成に関与することが考えられる糖転移酵素遺伝子に関して、種々の腫瘍細胞株における遺伝子発現量を、リアルタイムPCR法を用いて測定した。プレリミナリーなデータではあるが、抗原量と遺伝子発現量の相関をSAS Enterprise Guideを用いて検定し、併せてクラスタリングツールを用いて有為に相関のある遺伝子を抽出・特定することができることを確認した。現在、リアルタイムPCRを遂行する対象となる腫瘍細胞株の種類を増加、また、再現性確認実験を複数回遂行するなどして、データの質と量を向上させている。 上記のプレリミナリーな結果を踏まえた段階ではあるが、特定の糖転移酵素遺伝子を標的とするmiRNA候補分子をデータベース上で選定し、いくつかの腫瘍細胞株においてmiRNAの定量解析を行った。通常の遺伝子の定量解析に比べ、non-coding RNAの定量解析はデータのばらつきが非常に多く、現在、実験の最適化を検討している状態である。 以上のように、概ね順調に進行している。

Strategy for Future Research Activity

当初の予定通り、糖鎖構造解析実験と腫瘍特異的糖鎖構造の生合成を担う糖転移酵素遺伝子の特定、これらの遺伝子発現制御機構の解明をnon-coding RNAによる転写制御という観点から解析する。腫瘍特異的糖鎖構造の解析として、初年度に材料の調整は完了したので、具体的に構造解析実験に着手する。初年度中に構造解析実験に着手する予定であったが次年度に持ち越したので、予算も次年度に持ち越した。 一方、糖転移酵素遺伝子の発現実験、阻害実験、それらの実験に伴うリアルタイムPCR実験による糖転移酵素遺伝子の発現量測定、また、non-coding RNAの定量解析等も引き続き実施する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

当初の予定通り、大部分が各種実験を遂行するための試薬購入等の消耗品費として使用する計画である。他に、学会参加の為の旅費、論文投稿に係る英文校正費用、論文投稿費用、通信費、アドミニストレイティブアシスタントに対する謝金などに使用する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2012 2011

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results)

  • [Journal Article] Podoplanin expression in advanced atherosclerotic lesions of human aortas2012

    • Author(s)
      Hatakeyama K, Kaneko MK, Kato Y, Ishikawa T, Nishihira K, Tsujimoto Y, Shibata Y, Ozaki Y, Asada Y
    • Journal Title

      Thromb Res.

      Volume: 129(4) Pages: e70-76

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Establishment of a novel monoclonal antibody SMab-1 specific for IDH1-R132S mutation2011

    • Author(s)
      Kaneko MK, Tian W, Takano S, Suzuki H, Sawa Y, Hozumi Y, Goto K, Yamazaki K, Kitanaka C, Kato Y.
    • Journal Title

      Biochem Biophys Res Commun

      Volume: 406(4) Pages: 608-613

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2013-07-10  

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