2011 Fiscal Year Research-status Report
悪性リンパ腫の代謝特性に基づいたPET画像診断法の開発
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23701083
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
礒橋 佳也子 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50598604)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 悪性リンパ腫 / PET / ブドウ糖代謝 / アミノ酸代謝 / 酢酸代謝 |
Research Abstract |
今年度は大阪大学大学院医学系研究科附属PET分子イメージングセンターに設置のPET-MRI装置の調整や整備を行った。同時に並行して、同センターのサイクロトロン、標識合成装置の整備や調整を行い、糖やアミノ酸や酢酸の各代謝トレーサの合成試験を行った。合成した各代謝トレーサを小動物に投与し、PET-MRI装置を用いて実際に撮像を行い、小動物への各代謝トレーサの最適な投与量、投与後のPET並びにMRI撮像の最適撮像開始時間および撮像時間の決定、撮像のシーケンスの決定に努めた。また、小動物の実験を行う際の麻酔方法や麻酔の最適投与量の決定、小動物の全身状態を管理するモニターなど実験環境を整備した。臨床部門では、悪性リンパ腫患者の糖代謝のFDGを用いた PET診断のデータの蓄積並びに解析を行った。また健常成人のアミノ酸代謝のPET撮像の最適撮像開始時間を解析し、2011年度の米国核医学学会で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
PET-MRI装置を用いたPET並びにMRIの撮像、各代謝トレーサの合成並びに小動物への投与、実験中の小動物の全身状態の管理の3点が全て上手くいかないとデータが得られないため、各々の調整と手順の確立に最初の計画より時間がかかり、進行がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は小動物に腫瘍を皮下移植し、各代謝トレーサを投与し、PET-MRI装置を用いて腫瘍マウスの治療前後の画像を撮像する。各代謝トレーサの腫瘍集積性の変化、腫瘍増殖性と投与後の各代謝変化を調べていく。また、各代謝トレーサの腫瘍内の局在のPET-MRI画像とマクロ並びにミクロの病理標本を対比させて病理学的な解析が行える環境を整備していく。これらの小動物実験の結果に基づき、臨床部門においても、悪性リンパ腫被験者の治療前後の各トレーサの腫瘍集積性の変化や代謝の変化を追求する準備をすすめていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
大阪大学大学院医学系研究科附属PET分子イメージングセンターで動物実験を行う施設利用料、各代謝トレーサの合成や小動物, 免疫染色の購入、臨床部門における被験者への礼金、研究成果の発表に研究費を使用する。
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