2012 Fiscal Year Annual Research Report
航空機及び地上レーザー計測データを用いた森林資源シミュレーション開発
Project/Area Number |
23710040
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
加藤 顕 千葉大学, 園芸学研究科, 助教 (70543437)
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Keywords | レーザー / カーボン / モニタリング / バイオマス / LiDAR / 材積 / 3次元 / リモートセンシング |
Research Abstract |
国内外の環境政策において、森林域における二酸化炭素吸収機能が注目されており、森林域での炭素動態モニタリングが必要になってきている。森林モニタリングでは、森林の現存量や経年的変化量の把握が重要であり、そのためのリモートセンシング技術の開発やモニタリング手法の確立が望まれている。さらに、リモートセンシングデータを解析した結果からInVEST(将来予測のためのシミュレーションソフト)を用いれば、森林資源の将来予測ができる。InVESTは、様々な解像度のリモートセンシングデータに対応しており、用いるデータのスケールによってシミュレーション結果が異なる。本研究では、様々な土地利用が混在する都市近郊林で、解像度の異なるレーザーリモートセンシング技術を用いたシミュレーション結果の違いを明らかにすることを目的としている。 森林リモートセンシング技術の中で、地上レーザーが最も高解像度に3次元データを取得ができる。地上レーザーを用いて森林資源量の把握には欠かせない材積を自動で算出する解析技術を確立した。地上レーザーデータによる材積算出結果を現地で倒木調査した結果と比較し、解析結果の正確性が高いことを実証することができた。地上レーザーを用いれば、非破壊でどんな樹種に対しても材積を把握できる。 地上レーザーからの解析結果を航空機レーザーデータからの解析結果と比較したところ、森林資源量に関係のある材積は幹本数(立木密度)と関係があり、立木本数を把握できるリモートセンシング技術が必要であることがわかった。これらの解析結果をInVESTを用いてシミュレーションを行ったところ、解像度の違いがシミュレーション結果へ大きく影響を及ぼすことがわかった。今後はより正確にバイオマスを把握できる地上レーザー技術を実用的に導入する上で、広域に森林をモニタリングするサンプリング手法の確立を検討したい。
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Research Products
(18 results)