2011 Fiscal Year Research-status Report
環境計画への市民参加が計画目標の達成度に与える影響の定量的把握
Project/Area Number |
23710054
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
秋山 貴 東京工業大学, 総合理工学研究科(研究院), 助教 (20572910)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 環境政策 / 環境計画 / ごみ処理基本計画 / 市民参加 / 地域環境力 |
Research Abstract |
本研究は、環境計画策定・実施・見直しの各段階における市民参加が進むなか、参加は目的ではなく手段であって、計画目標達成に寄与しなければ本来の機能を果たしているとはいえないとの問題意識から、ごみ処理基本計画を対象として、市民参加の定量的効果を評価し、今後の参加の在り方を提示することを目的とする。今年度は、まず、文献調査、関係者への聞き取り等により、ごみ処理基本計画のPDCA(Plan-Do-Check-Action)における市民参加が計画目標達成に与える効果とその要因、行政の市民への働きかけの効果に関するモデルを構築した。次に、その知見を基にして、全市町村等約2,200(市町村約1,700、一部事務組合約500)を対象とした調査(行政調査)のアンケート調査票、加えて、市民2,000を対象とした調査(市民調査)のアンケート調査票を作成した。上記「行政調査」は平成23年秋に実施し、平成24年3月に調査結果の集計、分析(統計解析)、成果のまとめを行う予定であった。しかしながら、東日本大震災の影響で社会調査環境が良好とはいえない状況にあったため、社会状況を踏まえたうえで「行政調査」、続く「市民調査」を実施することとした。行政担当者や関連研究者への聞き取りの結果、(1)震災対応により、(主として関東以北の)ごみ処理関係の行政担当者が極めて繁忙であること、また、(2)震災を受けてごみ処理基本計画の見直しが見込まれることが判明した。このため、平成23年度の調査については調査延期の判断を行い、改めて実施することとした行政ヒアリング調査等を参考に平成24年6月を目途に調査票の再設計を行い、9月から10月に掛けて調査を実施することとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
東日本大震災による影響で行政(ごみ処理関連部局)に対するアンケート調査、その調査結果を踏まえて実施することにしている市民調査が実施できなかったため、達成度は「(4)遅れている」と自己評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
震災後1年以上が経過し、社会情勢(ごみ処理関連部局の繁忙状況等)にも多少の変化がみられることから、平成24年6月を目途に行政ヒアリング調査を参考に調査票の再設計を行い、平成24年9月から10月に掛けて行政調査を実施する。それに続き、市民調査を実施する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成23年度は社会調査環境が良好ではなかったことから、予定していた行政調査の実施を延期することとしたため研究費の残額が生じた。平成24年度は、延期した全市町村等約2,200(市町村約1,700、一部事務組合約500)を対象とした行政調査(郵送調査)、また、それに続き、当初から平成24年度に計画していた、市民2,000を対象とした市民調査(郵送調査またはWEB調査)を実施する。
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