2013 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ細孔中における液相吸着現象の解明およびそれを利用した擬高圧有機合成反応の検証
Project/Area Number |
23710109
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
伊藤 努武 千葉大学, 共用機器センター, 特任助教 (40586822)
|
Keywords | ナノ構造化学 / ナノ表面・界面 / 擬高圧効果 / 分子吸着現象 / エネルギー効率化 / 高圧有機化学 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ナノ細孔中への分子吸着現象について検討し気相および固相中で既に確認されている、吸着相の密度がバルク相の密度よりも高くなる現象(擬高圧効果)が液相中でも発現し、その現象を利用してナノ細孔中であれば常圧下でも液相中の高圧有機化学合成反応が進行することを確認することである。最終年度となった平成25年度の主な実績は下記の2点である。 ①ナノ細孔中の高圧有機化学合成反応(銅フタロシアニン合成)について 平成24年度までに実施した研究によって可能性が示唆された、液相中における各種ナノ細孔性炭素材料を用いた銅フタロシアニン合成について、平成25年度は他の実験条件(温度・濃度・溶媒の種類等)を変化させそれらの影響を調査することによって、本反応の一般性を追究するためのさらなる検証作業を進めた。また、ラマン分光測定などのこれまでとは異なるキャラクタリゼーション法を適用することによって、生成した銅フタロシアニン分子のみに対する分析だけでなく、銅フタロシアニン分子とナノ細孔性炭素材料との間の関連性の調査を試みた。 ②ナノ細孔中の高圧有機化学合成反応(trans-シクロヘキサンジオール合成)について 平成24年度までに実施して成果が得られた、市販品の活性炭素繊維による液相中・常圧下でのtrans-シクロヘキサンジオール合成についても、平成25年度は他の実験条件(ナノ細孔性炭素材料・温度・濃度等)を変化させてそれらの影響の調査と検証作業を進めた。
|
Research Products
(3 results)