2012 Fiscal Year Annual Research Report
カーボンナノファイバーのプラスチック表面への直接領域選択合成
Project/Area Number |
23710123
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
森 伸介 東京工業大学, 理工学研究科, 准教授 (80345389)
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Keywords | carbon nanofiber / plasma enhanced CVD / Area-selective growth |
Research Abstract |
まず、無触媒でのカーボンナノファイバー合成を再現性良く行う為に合成条件の最適化を行った。その結果、電極形状と放電電流および圧力を最適化し負グローの生成位置および生成密度を制御することで、無触媒でのカーボンナノファイバーの合成が再現性良く行えるという知見を得ることができた。次に、ポジ型レジストとフォトマスクを用いてフォトリソプロセスを行い、ガラス基板上にフォトレジストの微細パターンを作成した。その基板の上に直接プラズマCVD を行い、フォトレジストが残存している領域およびレジストを剥離し基板が露出している領域の両方にカーボンナノファイバーが合成できることを確認した。次に、フォトレジスト上に堆積したカーボンナノファイバーをフォトレジストごと剥離させることを試みた。しかし、水、エタノール、アセトンなどに浸漬させ剥離を試みたが、フォトレジストは基板上に残り、フォトレジストを剥離させることはできなかった。そこで、有機溶媒の中に浸漬させた基板を超音波洗浄機の中に入れ、基板に超音波を照射することでフォトレジストの剥離を促した。その結果、超音波を長時間照射した場合にはフォトレジストを完全に剥離させることが出来た。しかし、基板の上に直接成長したカーボンナノファイバーも一緒に剥離してしまった。そこで、超音波照射時間をパラメータとしてフォトレジスト剥離条件の最適化を行った。その結果、基板上のカーボンナノファイバーを残存させたまま、フォトレジストを剥離させることに成功した。また、ガラス基板ではなく、ポリカーボネート基板およびポリカーボネート基板上にCr の薄膜を堆積させた基板を用いて同じ実験を行った結果、ガラス基板の場合と同様の結果を得ることが出来た。この様に、当初の計画通りCOを炭素源とする無触媒プラズマCVD法を用いて、プラスチック基板上へのカーボンナノファイバーの直接領域選択合成に成功した。
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Research Products
(4 results)