2012 Fiscal Year Research-status Report
看護師業務の構造化と業務プロセス改善手法の基礎的検討
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23710168
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
清水 佐知子 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50432498)
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Keywords | 看護業務 / オブジェクト指向 / 経営工学 / プロセス管理 / タイムスタディ |
Research Abstract |
平成24年度は業務工程分析を行った.業務工程は有向グラフをもつアクションの集合として捉えることができる.平成23年度に作成したアクティビティ図により抽出されたアクションと各アクションの関係を隣接行列で表現し,可到達行列を導出した.可到達行列の行和と列和を求め,関連度(行和+列和)と影響度(行和-列和)を算出した.これを二次元に散布することにより各アクション間の関連の深さと影響の強さを可視化した. 本研究では実際のタイムスタディ調査による業務観測から得られたデータに基づき,各アクションの業務遂行平均時間で関連度及び影響度の時間による重みづけを行った. 可視化した業務プロセスは,患者移送業務,注射薬業務,内服薬業務である.分析の結果,患者移送業務には種々のパタンが存在するのに対し,薬剤関連業務は相対的にパタンが限定されておりプロセスが単純な構造をもつことが明らかとなった.また,患者移送業務では先行後続関係が明確ではなく,工程(上流から下流への流れ)として構造を示すことは現実的ではないことが明らかとなった.一方で薬剤関連業務は上流工程から下流工程への流れが明確な部分が多く,業務手順書に業務工程を示す意義が確認された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度に計画していた業務工程分析が終了した.
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は当初計画どおり,業務段取りの分析と業務改善手法の提案を行う. 平成23年度,24年度に行ったオブジェクト指向によるモデリング結果とタイムスタディ調査による業務観測データに基づき業務の段取りを導出する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究成果の分析を行うため,データ整理の謝金を計上している. 研究成果の専門家間討議を行うため,旅費を計上している.討議は東京大学政策ビジョンセンター及び産業総合技術研究所と行う. 研究成果の公表のため,印刷費,英文校正費を想定して雑費を計上している.
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Research Products
(1 results)