2012 Fiscal Year Annual Research Report
多角形コンテナヤードにおけるコンテナブロックサイズと配置の最適化に関する研究
Project/Area Number |
23710169
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
西村 悦子 神戸大学, 海事科学研究科(研究院), 准教授 (60311784)
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Keywords | コンテナヤード / コンテナブロック / 最適化 / アルゴリズム |
Research Abstract |
(1) 任意の形状を持つターミナルでのコンテナ配置問題の数値実験 前年度で開発した、長方形ターミナルを前提としたコンテナ配置の解法アルゴリズムの効果や傾向を見出すには、様々なケーススタディを実施する必要があるが、前年度の実績調査の結果、ターミナル形状の違いも入力データで区別できることが明らかとなった。そこで単純形状のターミナルを前提に、通路の設定数を変化させ、どのような傾向があるかを調べた。その結果、通路数が増えると小回りが利くため、作業時間が短く抑えられるが、その反面、保管容量が減ることから、通路数増にも限界がある。そこで船の係留位置をバース単位で割り当てる場合では、国内外で主として利用されている1バースを二分して通路を設けるケースで良好な結果が得られ、既存のターミナルの検証に使えることも明らかとなった。また荷役機器によってレイアウトが異なることから、機器間の比較も行った。国内外で最も採用されているタイヤ式門型クレーンで評価が高いという結果になった。 (2) ヤード保管エリアでの通路配置問題の解法アルゴリズム (1)ではターミナルの形状を従来の長方形としたが、複雑な形状において通路位置の決定は保管容量と岸壁-ヤード間の移動距離を左右する。そこで、通路位置を決定する問題として定式化し、解法アルゴリズムを開発した。ここでは、与えられたヤード面積と通路数に対し、保管容量の最大化と、岸壁-ヤード間の移動距離最小化の2目的問題として通路位置を決定する。 (3) 国内外の研究者・実務者との意見交換 (1)が終了した段階で、国内外の関連学会に参加し、取り扱う問題の現実性や考え方の正確性について議論を行い、様々な意見を得ることができた。ある程度納得できる問題設定とモデル構築が出来た。(2)の計算結果を(1)の入力データとすることで、多角形ターミナルでのコンテナ配置も検証できることが明らかとなった。
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