2014 Fiscal Year Annual Research Report
ファクターモデルを用いた下方リスク制御のための罰則付き最適化アプローチ
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23710176
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
後藤 順哉 中央大学, 理工学部, 准教授 (40334031)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | SVM / 凸リスク尺度 / 正則化 / ロバスト最適化 / リスク最小化 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度の実績は大きく2種類に分けられる。1つは前年度に行った、CVaRと関連したノルムに対する基礎的研究と、凸リスク尺度を用いたサポートベクターマシン(SVM)の定式化に関する研究それぞれをまとめた論文に対する改訂である。特に前者については年度内に2度の改訂・再投稿を行い、3月にMathematical Programming誌から採録決定の通知を得た。SVMの論文については、大幅な改訂を行ったものの、現在某学術誌にて査読中である。後者の論文については、フェンシェル双対を用いた一般的な枠組みでSVMの定式化を捉えることで、リスク関数と正則化の満たすべき性質や、扱いやすい凸最適化に帰着できるようなロバスト最適化モデリングの特徴を指摘した。最適化やオペレーションズ・リサーチの国際会議において行った成果発表はすべて本研究に関するものである。 2つ目は、ロバスト最適化と呼ばれる不確実性下の最適化モデリングに関する研究である。確率的な意思決定を行う際に、通常確率分布を確定することはできない。このような状況に対し、これまで分布形について最悪ケースの想定に基づき最適化を行う「分布的ロバスト最適化」(DRO)モデリングが提案され、今現在盛んに研究が行われている。本研究は既存の他モデリングとの関連付けを主眼に、DROモデリングの含意を探るものである。この研究については、前年度交流の機会を得た海外の共同研究者と議論を重ね、9月に論文としてまとめ国際学術誌に投稿し、3月に共同研究者を訪問し集中的に討議や数値実験を重ね、改訂作業を進めた。改訂作業自体は現在も続いており、本研究は今後の課題とする。
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Research Products
(12 results)