2013 Fiscal Year Annual Research Report
汎用性の高いスケジューリング最適化エンジンの設計と開発に関する研究
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23710181
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
野々部 宏司 法政大学, デザイン工学部, 教授 (40324678)
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Keywords | 資源制約付きスケジューリング / 汎用アルゴリズム / 局所探索法 / メタヒューリスティクス |
Research Abstract |
本研究の目的は、現実社会に現れる種々のスケジューリング問題に適用できる汎用性の高いスケジューリング最適化エンジンを開発することである。汎用性を維持しつつ、問題構造や問題規模、ユーザの設定した計算時間に応じた精度の解を安定して出力できることを目指す。 本年度は、昨年度までの成果を踏まえ、拡張RCPSP(Resource Constrained Project Scheduling Problem,資源制約付きスケジューリング問題)モデルに対するアルゴリズムの開発とその有用性の確認を行った。従来のRCPSPモデル、アルゴリズムと比較しての主な優位点は以下のとおりである。 (1)資源の一般化として「状態変数」という概念を導入しており、資源が作業によって消費されるだけでなく生成され得る状況や、機械設備の状態が作業を処理することによって変化する状況などを扱うことができる。(2)作業間の処理順序や時間関係について、各作業の処理モードに依存した制約を記述することができる。また、複数の作業の処理モードの組合せに関する制約を記述することができる。これらにより、互いに関連し合う複数の作業を、人為変数を導入することなく自然な形で扱うことができる。(3)局所探索法(およびその拡張であるメタヒューリスティクス)をアルゴリズムの基本的な枠組みとして用いつつ、木探索を基本とした探索手法を組み込んでおり、資源制約や時間制約が厳しく実行可能スケジュールを得ること自体が困難な問題例や、多くの作業を含む大規模な問題例にも対応することができる。
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