2013 Fiscal Year Annual Research Report
要救助者把握を念頭においた実室内被害把握に関する研究
Project/Area Number |
23710188
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
柴山 明寛 東北大学, 災害科学国際研究所, 准教授 (80455451)
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Keywords | 実室内被害把握 / センシング技術 / 家具転倒 / AR技術 |
Research Abstract |
本年度に関しては,一昨年度,昨年度に実施した内容について再度精査を行った.(1)汎用PC内蔵のセンサー群とライフログとの重合処理による室内の被害把握方法及び要救助者の有無の判定方法については,「助けて」などの音声認識部分が使用しているエンジンの認識率が悪いことから,様々な既存のソフトを使用して,見直しを図り,認識率が良いものに変更を行った.また,家具転倒を認識するための深度センサーについて,実験を複数回重ねて,パラメーターの調整を図り,家具転倒の閾値の見直しを図った.(2)要救助者の救助のために必要となる情報を明らかにすると伴に,救助側への情報提供方法については,東日本大震災の実際の室内の映像や室内の被害状況の写真などを東日本大震災アーカイブの中から収集し,室内被害の状況把握を行った.また,要救助者の発見をし易くするために,PC内蔵の無線LANから電波を飛ばす仕組みを設けた.(3)要救助者の救助支援を効率化するための共助・公助の連携方法については,東日本大震災アーカイブの中から証言記録などを収集し,実際に共助による救助について実態把握を行った.(4)室内の実被災状況を含めた被災地全域の被災情報の提示方法については,ARシステムによる建物内の要救助者の表示について上下方向の表現方法の検討を行ったが,現状のシステムでは表現の改善が難しいと判断し,昨年度の表示方法にすることとした. これらの成果について,最終的な論文としてまとめている最中であり,次年度に論文で発表する予定である.また,論文発表後にシステムをソースを公開する予定である.
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