2011 Fiscal Year Research-status Report
高時空間分解能気象レーダを用いたマイクロバーストの観測的研究
Project/Area Number |
23710209
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉田 智 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (00571564)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 高分解能レーダ / センサーネットワーク / マイクロバースト |
Research Abstract |
平成23年度では高分解能気象レーダであるKu帯広帯域レーダと、雷放電三次元位置標定装置であるVLF帯およびLF帯広帯域干渉計による観測体制を、冬季雷の発生地域に築くことを最大の目標として研究を遂行した。当初の予定通り、平成23年度中に滋賀県北部の長浜市近郊にKu帯広帯域レーダとVHF帯干渉計による観測体制を築いた。さらに北陸沿岸から、長浜周辺までの広域の雷活動をカバーするために兵庫県から奈良県にかけてLF帯干渉計を設置した。Ku帯広帯域レーダの電波免許交付が震災の影響もあり遅れたが、2月に仮免許が交付された。冬季雷雲の試験観測を実施し南側の一部にクラッタ(看板)が観測されるもののおおむね良好であることを確認した。また昨年12月に先行して設置していたVHF帯広帯域干渉計、LF帯広帯域干渉計は詳細に雷放電を捕らえることに成功した。また、今後の観測やデータ解析がより容易になるように環境を整えた。つまり、観測状態のウェブ監視、データの自動ダウンロード、データのウェブ上の自動表示である。これにより大阪大学の研究室からからインターネット経由で観測状態を監視することも可能であり、今後の観測や解析が容易に進むと思われる。以上より観測体制の構築は予定通り進んだと考えている。平成23年度の試験観測期間中にはマイクロバーストの発生は確認されていない。平成24年度以降は平成23年度で構築したKu帯レーダと両広帯域干渉計による観測を続け、マイクロバーストを捕らえることを目標として続ける。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り観測体制を整えることができた。さらに申請段階では予定していなかったインターネットを介した観測状況の把握なども可能となった。当初の予定を十分に達成したと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画書の予定通り、来年度は今年度に作り上げた観測体制を運用し、マイクロバーストを捕らえることに注力する。またVHF帯広帯域干渉計及びLF帯広帯域干渉計の観測器を増設し、高精度化および広域化を目指す。なお、今年度から来年度に少額(1,311円)だけ繰り越した。この少額では研究実行に必要な物品が購入できないためにこれを繰り越した。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度では干渉計の増設をおこなう。それに伴う、A/Dコンバータ、パソコン、およびケーブル、コネクタ、抵抗などの電子部品を購入する。また新設した観測サイトをインターネット経由でモニタリングするためにWiMAXの年間契約を行う。 観測現地への旅費、および国内学会へ出席するためにその旅費も計上する。
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Research Products
(2 results)