2012 Fiscal Year Annual Research Report
相同組換えタンパク質RAD51のヌクレオソーム上での組換え反応機構の解析
Project/Area Number |
23710221
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
高久 誉大 早稲田大学, 理工学術院, 次席研究員(研究院講師) (30547071)
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Keywords | ゲノム安定性維持 / DNA修復 / 相同組換え / クロマチン構造 / RAD51 |
Research Abstract |
本研究の目的は、相同組換えの中心酵素であるRAD51のクロマチン上での組換え反応機構を明らかにすることである。具体的には、①ヌクレオソーム存在下での組換え反応解析系を試験管内で構築すること、②ヌクレオソーム構造の違いがRAD51依存的な組換え反応に及ぼす影響を明らかにすること、③RAD51 活性化因子が、ヌクレオソーム存在下でのRAD51 の組換え活性に及ぼす影響を明らかにすることを研究計画として定めた。 本年度は、リンカーヒストンH1に着目し研究を行った。リンカーヒストンH1は、ヌクレオソームに結合し、ヌクレオソームの高次構造形成に重要な役割を担うと考えられている。まず、H1をリコンビナントタンパク質として精製した。精製したH1とクロマチンDNA基質を混合し、H1を含むクロマチン基質を作製した。H1の結合したクロマチンDNA基質を用いて組換え反応を解析したところ、H1存在下においては著しくRAD51及びRAD54の組換え活性が阻害されることが明らかになった。 次に、RAD51活性化因子がクロマチン構造上での組換え反応に及ぼす影響について解析した。RAD51の活性化因子として知られるRAD52及びRAD51AP1をリコンビナントタンパク質として精製し、上記にて確立した試験管内再構築系を用いて、これらの因子がRAD51のヌクレオソーム上での組換え活性に及ぼす影響を調べた。解析を行った条件下においては、RAD51AP1及びRAD52のどちらについても組換え反応の活性化は検出できなかった。 本研究による解析から、クロマチン構造上での組換え反応を検出する試験管内での再構築系を新たに確立し、クロマチン構造の違いがRAD51及びRAD54による組換え反応に変化を及ぼすことを明らかにした。これにより、クロマチン構造の違いが直接的に相同組換え反応を制御しうることが示唆された。
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Research Products
(6 results)
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[Presentation] 再構成系によるクロマチンでの相同組換え機構の解析2012
Author(s)
高久誉大, 町田晋一, 小林航, 林田亮太, 鈴木秀和, 井倉正枝, 越阪部晃永, 立和名博昭, 浦聖恵, 田代聡, 井倉毅, 胡桃坂仁志
Organizer
第85回日本生化学会大会
Place of Presentation
福岡
Year and Date
20121200
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[Presentation] Biochemical studies of homologous pairing on chromatinized DNA2012
Author(s)
Motoki Takaku, Shinichi Machida, Wataru Kobayashi, Ryota Hayashida, Hidekazu Suzuki, Masae Ikura, Akihisa Osakabe, Hiroaki Tachiwana, Satoshi Tashiro, Tsuyoshi Ikura, and Hitoshi Kurumizaka
Organizer
The 8th 3R Symposium
Place of Presentation
淡路島
Year and Date
20121100
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