2011 Fiscal Year Research-status Report
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23720024
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
堀内 俊郎 東洋大学, 国際哲学研究センター, 研究助手 (60600187)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 世親 / 『釈軌論』 / 経典解釈 |
Research Abstract |
本研究は、インド大乗仏教の学匠であり、唯識説の大成者とされる世親(ヴァスバンドゥ)の手になる『釈軌論』(経典解釈方法論)という著作のうち、第2章のテキスト校訂ならびに訳注研究を目的としている。本章は世親が経典の語句のいちいちに注釈をつけるという点で一種の仏教辞典にもなるものであり、難解な仏教用語の意味を検討する上で貴重な資料となる。 初年度である今年度は、その基礎作業を行うとともに、そのなかで得られた研究成果を発表した。 すなわち、チベット語にのみ残る本テキストの校訂・訳注作業を開始し、現在も継続中である。まず、チベット語の版本である北京・デルゲ・ナルタン・チョネ・金写の五版本を集め、デルゲ版を中心に他の版の異読を注記するという形でテキスト入力作成を進めてきた。それとともに、訳注も、適宜行っている。『釈軌論』第2章は論全体の約半分ほどを占めるほど分量が多いため、テキスト校訂は完了には至っていないが、来年度には完了する予定である。 そして、その研究の中で得られた成果として、「捨(シャ)」という仏教用語について、東洋大学の研究会で発表し、それをもとにしたものを論文の形で発表した。また、韓国の金剛大学でのセミナーにて、『釈軌論』第4章についての研究発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の基礎作業を行ってきた。・チベット語の版本である北京・デルゲ・ナルタン・チョネ・金写の五版本を集め、デルゲ版を中心に他の版の異読を注記するという形でテキスト入力作成を進めてきた。・訳注も、随時、行ってきた。・その過程で得られた成果についても、適宜、発表してきた。・ただ、本課題以外の業務に追われたため、当初の計画よりも少しだけ進捗状況が遅れてはいるが、おおむねは研究計画に沿って着実に研究を遂行できたと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後のより効率的な研究推進の方策としては、以下の二つを考えている。一つには、研究会・読書会に積極的に参加することにより、ほかの研究者との情報交換を行い、刺激を受けること。二つには、学会・研究会での発表を適宜申込み、行うことにより、締切を付けることにより研究に弾みをつけること。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
・積極的に国内・海外に出張し、調査活動・研究発表を行うために旅費を使用する。・書籍など、必須の物品を購入する。また、資料のコピーも必要となる。・パソコンや電子辞書などの関連器具等、研究の効率的な推進に必要なものを購入する。
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Research Products
(2 results)