2011 Fiscal Year Research-status Report
近代日本の「宗門系大学」における僧侶養成と学術研究に関する実証研究
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23720034
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Research Institution | Taisho University |
Principal Investigator |
江島 尚俊 大正大学, 付置研究所, 研究員 (80569913)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 近代仏教 / 教育史 / 高等教育 / 宗門系大学 / 大学史 |
Research Abstract |
平成23年度においては、大谷大学、駒沢大学、高野山大学に関する資料の閲覧および収集を行った。大正大学図書館および拓殖大学図書館において高野山大学に関する資料を新たに発見することができた。さらに同資料を閲覧および複写することができたので平成23年5月から6月にかけて集中的に調査を行った。その際、当初の予定において計画していた高野山大学に関する資料の7割ほどを収集することができた。残り3割を平成24年度において収集する予定である。駒沢大学においては、平成24年2月において同学内の禅文化歴史博物館および図書館において曹洞宗および駒沢大学に関する資料収集を行うことができた大谷大学においては、平成24年2月から3月にかけて資料調査を行った。同大学図書館に所蔵されていた教団関係史料、および同大学真宗総合研究所において整理されていた同大学の内部資料を閲覧・複写することができた。特に後者においては膨大な資料が保管されていたため、未収集の資料が残っている。それに関しても平成24年度内に収集する予定である。上記3大学に関する資料のほか、近代高等教育史に関する重要文献も収集することができた。全資料はリスト化しており、報告書において公開予定である。いずれの資料もこれまで光を当てられることのなかった資料ばかりであり、宗教学、教育史、近代仏教研究などの研究分野において、非常に価値のある資料群であることは間違いない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度においてもともと調査の対象としていた駒沢大学、高野山大学に関してはほぼ資料の大半を収集することができた。特に、高野山大学に関しては研究代表者が居住する関東近辺の大学図書館において、新たな重要史料を発見することができたことは得難いことであった。しかしながら、同年度内において調査を行う予定であった立正大学では、学内史料の未整理という理由で、集中的な調査を行うことができなかった。そこで、平成24年度において調査予定であった大谷大学を平成23年度に繰り上げて調査を行うことにした。特に、真宗総合研究所において調査できた史料は、非常に価値のあるものであり本研究において重要な位置を占めるものであった。立正大学に関しては、平成24年度において再調査を行う予定であり、その際、当初より計画している史料を閲覧する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度に引き続き、宗門系大学に関する資料を収集する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度は、主に立正大学に関する資料調査および収集を行うこととする。平成23年度において未整理であった史料が、平成24年度においては閲覧可能の予定であるため、立正大学および同大学図書館において作業を行う。なお、平成23年度において完了することができなかった高野山大学および大谷大学に関する調査も継続して行うこととする。また、政府と宗門系大学に関する資料収集も平成24年10月を目処に終えることとする。本研究で収集することのできた史料をもとに、平成24年12月から本格的に成果報告のための論文集作成に取り掛かる予定である。
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