2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23720100
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
兼岡 理恵 千葉大学, 文学部, 准教授 (70453735)
|
Keywords | 風土記 / 受容 / 地誌 / 近世 |
Research Abstract |
本年度は、風土記撰進官命から1300年の記念年ということで、各地で関連シンポジウム・学会等が開催され、それらの場においてこれまでの研究成果を発表しつつ、前年度同様、資料調査・実地踏査を行った。 研究成果の発表として、鈴屋学会において研究発表を行い(4月)、その成果を『鈴屋学会報』に投稿、掲載された。また、島根県古代文化センタ―主催の二つの風土記関連シンポジウム(6月、10月)、および上代文学会秋季大会におけるシンポジウム「風土記研究の未来を拓く」(11月)にパネラーとして招待され、発表を行った。さらに一般市民への研究成果の普及活動として、兵庫県福崎市中播磨交流メッセ(9月)、千葉県生涯大学校学習会(10月)等で、風土記の講座を担当した。 一方、資料調査としては、加東市教育委員会所蔵『播磨国風土記』写本調査をはじめ、宮内庁書陵部図書寮、東京大学史料編纂所、国立公文書館等における調査を行った。 さらに、島根県(出雲)(9月)、兵庫県明石市・淡路島(3月)において、風土記関連地を実地踏査した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
風土記写本調査に関しては、主要なものの所在確認、複写などを通じて、その全体像が明らかになりつつある。それを具体的にデータベースする作業が今後の課題である。さらに風土記受容の具体像を明らかにするために、写本製作・伝播に携わった人物達の関連資料収集を、実地踏査とともに進める必要がある。
|
Strategy for Future Research Activity |
本年度は最終年度であり、本研究の総括として風土記写本データベースの構築に取り組む。またこれまでの研究を通じて、風土記のテキストが近世以降、近現代に渡り、いかに形成され普及していったのか、というテーマが浮かび上がってきた。そのため関連資料を収集するとともに、今後の研究テーマとして継続調査を進める。 これらの研究成果は学術的論文としてまとめると同時に、一般向け書籍として、来年度、刊行予定である。
|
Research Products
(9 results)