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2012 Fiscal Year Research-status Report

パプアニューギニアのマダン州で話される言語における時制と時間表現

Research Project

Project/Area Number 23720211
Research InstitutionShiga University

Principal Investigator

野瀬 昌彦  滋賀大学, 経済学部, 准教授 (20508973)

Keywordsパプアニューギニア / 時間表現 / 副詞 / アメレ語 / ベル語
Research Abstract

今年度は夏にパプアニューギニアでのフィールドワークを実施し,アメレ語(ニューギニア系)の時間表現のデータを多く採集することができた.とりわけ,時間に関する語彙について多くデータを獲得した.加えて,アメレ語に隣接するオーストロネシア系のベル語の話者との接触に成功し,聞き取り調査を実施した.帰国後に,ベル語に関する先行研究を収集し,50年以上前に書かれた記述文法を手に入れることができた.ベル語に関しては次年度により多くのデータを収集する予定である.
これまでの先行研究やアメレ語の記述文法の調査から,パプアニューギニアで話されるクレオール言語であるトクピシンのデータやその影響も考慮すべきであると感じた.そのため,トクピシンの時間表現データを再検討するとともに,言語接触の点から時間表現がどれくらいトクピシン他外部の言語から借用されるかについて注目し,再整理を実施した.
文献調査においては,アメレ語を中心に,ベル語,ヤベム語,マナム語の記述文法を参照した.そうして時制・時間表現の記述の精緻化を実施した.研究発表においては,国内の研究会で紹介的なものから記述をまとめたものまで複数回発表し,国際学会ではフィールドワークで得られるデータと記述で得られるデータの相違について発表した.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本研究の主要なデータ元であるアメレ語のデータは大部分をそろえることができた.加えて,アメレ語に隣接するオーストロネシア系の言語であるベル語の調査に着手し,夏の調査で必要最小限のデータを収集することができた.ただし,家族の出産,育児で研究時間が取れなかったことと,パプアニューギニアの治安が悪化しており,フィールドへの移動や滞在においてトラブルが発生している状況である.

Strategy for Future Research Activity

データ,機材の盗難や安全対策を考えつつ,現地でのデータ収集を実施する.治安状況によっては,現地での調査を縮小・中止することも考慮している.また,クレオール言語であるトクピシンの影響をどの程度見積もるかに注目することと,時制,時間表現に加えてアスペクトの用法まで調査事項を拡張する予定である.加えて,記述文法のデータに再検討を加え,インフォーマントに確認できるものは確認し,確認できないものについては類似例を収集するか,比較対照可能な形式で再整理する.

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

夏に2週間から3週間のパプアニューギニアでのフィールドワークを予定している.得られたデータを総括するためのデータベースの構築をすでに始めている.対照言語学,言語類型論の観点からパプアニューギニアの時間表現の特徴をモデル化し,国内外の研究会,学会で発表するとともに,総括の論文を執筆する予定である.

  • Research Products

    (5 results)

All 2013 2012 Other

All Presentation (3 results) Book (1 results) Remarks (1 results)

  • [Presentation] Omission of object verbal markers in Amele: difference in data between Haia and Huar dialects2013

    • Author(s)
      Nose, Masahiko
    • Organizer
      International Workshop on 'Special Genres' in and around Indonesia
    • Place of Presentation
      東京外国大学
    • Year and Date
      20130217-20130219
  • [Presentation] Advantages of using parallel texts in describing the languages of Papua New Guine2012

    • Author(s)
      Nose, Masahiko
    • Organizer
      12th International Language, Literature and Stylistics Symposium
    • Place of Presentation
      トルコ,エディルネ大学
    • Year and Date
      20121018-20121020
  • [Presentation] アメレ語の時制と時間表現

    • Author(s)
      野瀬昌彦
    • Organizer
      東京外大アジアアフリカ研の研究プロジェクト「インドネシア諸言語の記述的研究」研究会
    • Place of Presentation
      東京外国語大学
  • [Book] 日本語とX語の対照2-外国語の眼鏡をとおして見る日本語-2013

    • Author(s)
      野瀬昌彦,笹原健(編集)
    • Total Pages
      120
    • Publisher
      三恵社
  • [Remarks] Amele: a language of Papua New Guinea

    • URL

      http://contrastiveling.pbworks.com/w/page/26060802/Amele

URL: 

Published: 2014-07-24  

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