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2011 Fiscal Year Research-status Report

近代語コーパスの高度なタグ付けと形態素解析による待遇表現・人称代名詞の計量的研究

Research Project

Project/Area Number 23720242
Research InstitutionNational Institute for Japanese Language and Linguistics

Principal Investigator

近藤 明日子  大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, コーパス開発センター, プロジェクト奨励研究員 (30425722)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2013-03-31
Keywords国語学 / 日本語学 / 近代語 / 待遇表現 / 人称代名詞 / コーパス / 形態素解析
Research Abstract

本研究の目的は、近代語の代表的なコーパスである『太陽コーパス』と『近代女性雑誌コーパス』を用いて、コーパスに既存のXMLタグの情報、および新たにコーパスのXMLタグに付与する言語使用状況に関する情報と、形態素解析によって得られる形態論情報を組み合わせ、近代語の待遇表現・人称代名詞の計量的分析を行い、それらの特徴を明らかにすることである。その達成のため、平成23年度は次の3点を実践した。1.新たにコーパスのXMLタグに付与する言語使用状況に関する情報のうち、人手の作業が必要な(1)媒体、(2)話し手・書き手の性別、(3)話し手・書き手の階層に関するものについて、情報付けの作業を進めた。2.次年度に行う本格的な計量的分析の試行として、新たにタグ付けした情報の一部を利用して、人称代名詞「吾人(ごじん)」の『太陽コーパス』での使用実態を「余(よ)」と比較しながら分析した。その結果、「吾人」は「余」同様に主に文章で用いられ、会話ではほとんど用いられないという書き言葉的要素が強い特徴を持つこと、ただし、文語体の文章から口語体の文章への使用の拡大の程度が「余」とくらべて「吾人」のほうが低く、それが「吾人」の衰退が早く進行した一因となったことが明らかになった。これまで研究のほとんど行われていなかった主に文章で用いられる人称代名詞について、新たな情報を付与したコーパスを用いることで、その使用実態の一端を明らかにすることができた。この分析結果については論文として発表した。3.コーパスの形態素解析を終了し、データベースに格納する準備を整えた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

コーパスのXMLタグへの情報付けの作業において、作業補助を依頼した者の一身上の都合により作業時間が確保できず、作業進行が計画より遅れた。

Strategy for Future Research Activity

今年度、進捗状況に遅れの出た、コーパスのXMLタグへの情報付けの作業については、すでに新たな作業補助者を確保して作業を続行しており、次年度の早い段階で作業を終了させる計画である。 その作業終了後、XMLタグの情報を形態素解析による形態論情報とともに、データベースに格納する。そこから、分析対象の待遇表現・人称代名詞の用例を言語使用状況に関する情報とともに抽出し、計量的分析を行う。 研究成果は学会で発表し、論文として執筆する準備を行う。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

作業補助を依頼した者の一身上の都合により作業時間が確保できず、作業に対する謝金支出が計画より少額となり、次年度に使用する研究費が生じた。これは、次年度も続行する作業の補助者に対する謝金の支払いに使用する計画である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 『太陽コーパス』に見る一人称代名詞「吾人(ごじん)」―「余(よ)」との比較から―2012

    • Author(s)
      近藤明日子
    • Journal Title

      近代語研究

      Volume: 16 Pages: 63-80

URL: 

Published: 2013-07-10  

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