2012 Fiscal Year Research-status Report
英語と非wh移動言語におけるwh元位置現象に関する比較統語論的研究
Project/Area Number |
23720247
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
小町 将之 静岡大学, 大学教育センター, 講師 (70467364)
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Keywords | 生成文法 / 言語機能 / 疑問文 / wh疑問文 / 比較統語論 / 日本語 / ベトナム語 |
Research Abstract |
これまでに為された人間の言語機能に関する研究において、「移動」という概念が人間言語の本質的な要因に関わっている、という示唆が得られている。しかし、個別の事例に注目してみると、この一般的な視点とは乖離するような現象がみられる。たとえば、疑問詞の移動に注目してみると、英語の主節疑問文においては義務的に適用されるが、他の構文や他の言語においては必ずしも義務的ではない場合がある。本研究では、言語間および構文間にみられるこの相違に着目して、疑問詞移動がみられる場合の構造条件と派生、そして、疑問詞移動がみられない元位置現象が生じる構造条件や派生をwh移動言語とされる英語と、非wh移動言語とみられる他の言語における諸構文の検討を通じて、言語機能の本質に迫ろうとするものである。 平成24年度は、wh元位置現象に関する先行研究の成果を整理しながら理論モデルを構築するため、理論的研究とそれに関係した言語心理学的研究を概観し、各言語における資料を、文献だけでなく、英語、日本語、ベトナム語の母語話者との面談調査等により収集した。また、国内で開催された複数の研究会や学会等にも積極的に参加し、疑問文に関する理論的研究とその関連分野における研究動向に関する情報を得るとともに、他機関の研究者たちとの意見交換を行った。平成25年度は、引き続き、文献収集や個別面談等による調査を通じて資料収集をすすめるとともに、これまでの調査で収集した資料や理論的知見に基づき、研究成果をまとめ、学会等で発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前年度末に提出した研究期間延長願に付記した家族の事情により、研究活動の進展が予定通りには行っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に引き続き、諸言語の母語話者との面談調査、および文献収集により理論構築の基礎とする資料の収集につとめるとともに、それらの成果をまとめ、学会発表等により研究成果を公表する計画である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
各言語に関する母語話者との面談調査、文献収集、資料整理、および学会等に参加しての研究動向の調査等に使用する予定である。
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