2012 Fiscal Year Research-status Report
協働学習場面におけるブレインストーミング促進用カードゲーム教材の活用とその効果
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23720272
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Research Institution | Miyagi Gakuin Women's University |
Principal Investigator |
澤邉 裕子 宮城学院女子大学, 学芸学部, 准教授 (40453352)
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Keywords | ブレインストーミング / カードゲーム / 日本語教育 / 協働学習 |
Research Abstract |
本研究は、ブレインストーミング法を取り入れたカードゲームが日本語学習者のストレス(言語不安)軽減に与える影響について検討することを目的としている。近年、日本語教育の現場では学習者同士の協働的な学びあいが盛んに行われるようになっているが、協働学習場面における日本語学習者の情意面に関して調査した研究は管見の限りあまり多くない。ブレインストーミング法を取り入れたカードゲームは、これまで日本人学生に対する調査研究において心理的ストレス軽減の効果が報告されており、同様の効果が日本語学習者に対しても見られれば協働学習において有用な学習活動、ツールとなる可能性が期待できる。平成24年度は、日本国内の多国籍の留学生クラスにおいて、ブレインストーミング法を取り入れたカードゲームを実施し、その事前事後に言語不安調査を行って言語不安の軽減の程度について実験調査を行った。調査対象者は24名であった。その結果、調査項目全13項目中、3項目においてカードゲームの後、有意に言語不安が下がったことが認められた。このことより、この3項目において、ブレインストーミング法を取り入れたカードゲームが学習者の言語不安軽減に影響を与える可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通り、平成24年度は日本語学習者に対するカードゲームの実験調査を実施することができたため、おおむね順調に進展していると思われる。今後、この実験の結果を踏まえてさらに新たな調査を実施する必要性も感じている。
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Strategy for Future Research Activity |
ブレインストーミング法を取り入れたカードゲームが日本語学習者の言語不安の軽減に及ぼす影響について、さらに詳しく調査するため、カードゲームを使用しなかった場合との比較調査を行うことを計画している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
産前産後の休暇及び育児休業による研究中断(平成24年12月26日~平成26年4月1日)のため。 実験調査に係る謝礼、研究発表のための経費として使用する計画である。
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Research Products
(2 results)