2012 Fiscal Year Research-status Report
外国語環境下の中国語学習者に見られる語用論的転移研究―応答表現を中心に―
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23720288
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
西 香織 北九州市立大学, 外国語学部, 准教授 (70390367)
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Keywords | 第二言語習得 / 中間言語語用論 / 応答表現 / 中国語 |
Research Abstract |
本研究は、学習者の真の意味での中国語コミュニケーション能力の育成を最終的な目標としており、中国語母語話者、英語母語話者および日本語母語話者の各場面における応答表現を明らかにした上で、中国語学習者の応答ストラテジーを観察し、主として中間言語語用論の角度から、学習者が中国語を運用する際に、語用論的な負の転移を可能なかぎり減らすための提案を目的としている。 平成24年度は主に、平成23年度に実施した、中国、日本、アメリカの各大学生を対象に、中国語(中国語母語話者、中国語学習者)・日本語・英語における「感謝」と「わび」に対する応答ストラテジーの調査を中心に分析を行い、結果を発表することに重点を置いた。 「感謝に対する応答」については、主に日本語を母語とする中国語学習者の日本語、中国語の結果について、口頭発表を1回行った。英語を母語とする中国語学習者の結果については、中国語、英語の結果について口頭発表を1回行い、学術論文として発表した。 「わびに対する応答」については、中国語、日本語、英語の結果について口頭発表を1回行い、学術論文として発表した。 その他、応答表現に関連して、日中の大学生の「ほめに対する応答」について比較対照した結果を学術論文として発表した。 今年度予定していた新しい調査は、中国との国際関係の問題やアメリカなどにおいて協力の得られる教育機関が見つからなかったことから難航し、断念せざるを得なかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
近年、日本と中国との関係が悪化していることや、大気汚染などの問題があり、中国に出向いての調査が行いにくい状況となっている。また、アメリカなど英語圏において、30名ほどの同レベル、同学習歴の中国語学習者を見つけることが難しく、協力の得られる教育機関がなかなか見つからなかったことから研究が遅れ気味である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は平成24年度に行う予定であったテーマに取り組むため(依頼に対する応答:承諾・拒否)、国際関係などに影響されないような各国研究者(協力者)との緊密な連携が必要となる。早い時期に打診などを行い、調査が円滑に進められるよう準備を行う。 特に平成25年度は本研究の最終年度であるため、夏までに調査が行えるようにし、分析を経て、後の半年で結果の発表ができるようにしたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
調査のための海外への渡航費(中国、アメリカまたはオーストラリア)に研究費の50%を使用し、結果の発表のための学会参加費及び旅費に30%、調査協力者やデータ入力者への謝金、その他に20%を使用する予定である。
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Research Products
(6 results)