2011 Fiscal Year Research-status Report
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23720290
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Research Institution | Maebashi Kyoai Gakuen College |
Principal Investigator |
竹内 愛 共愛学園前橋国際大学, 国際社会学部, 助教 (80581884)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 異文化理解 / 児童 / 測定テスト / 国際理解教育 |
Research Abstract |
研究初年度にあたる平成23年度は、関連領域の先行研究調査期と位置付け、(1)測定内容=異文化理解能力の構成要素、(2)測定方法=児童の認知能力測定テスト開発、の両領域における丹念な先行研究調査を行った。並行して、既に研究申請の承諾を受けている研究協力校(Aイマージョン小学校)において、教員を対象としたフォーカスグループセッションとアンケート調査の実施、および児童のオブザベーションを行った。これは、現場における児童の異文化理解に対する知識や姿勢を理解し、それらを上述の先行研究調査で得られた理論モデルと比較することにより、児童用の異文化理解能力測定テストの質問項目候補を抽出することを目的とした。このデータ収集の結果、理論モデルと教育現場の間には、児童の異文化理解能力に関して認識のギャップがあること、及び成人を対象とした異文化理解測定テストの構成要素を児童にそのまま当てはめるのは不可能であることが判明した。本年度得られた知見は、国際比較教育学会での年次会合(於モントリオール)において、"Developing Intercultural Competence of Primary School Children: Review"というタイトルで発表を行った。また、異文化理解能力の構成要素に関する基礎研究論文が、2012年度共愛学園前橋国際大学紀要に掲載予定である。これらを通じて、次年度の測定テスト開発の本格化に必要な体制が整い、初期段階の研究成果を出せたものと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度は、仮測定テストの項目抽出を行い、仮テストを完成させることになっていたが、東日本大震災の影響等により、研究協力校でのデータ収集を計画通りに実施することがままならなかった(外国人が教員が一時的に大量に国外退避をした為)。そして、その遅れを回復させることが不可能なまま、計画全体が若干ずれ込むこととなった。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、前半に昨年度の計画の遅れを回復させることとする。まず、測定テスト(仮)を完成させ、測定学的妥当性を図るためのパイロットテストを、研究協力校において実施する。後半には、異文化理解能力の測定テストの本実施を行い、スケジュールの遅れを完全に取り戻す。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
上述のように、研究協力校におけるデータ収集が全体的にずれ込んだ結果、23年度に計画されていたパイロットテストが未実施である。よって、質問調査用紙費用やテスト印刷費、データ分析の為の人件費が未使用のままであるため、それらの予算を24年度に使用する。
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Research Products
(1 results)