2013 Fiscal Year Annual Research Report
英語学習における段階的な具体的数値目標の算出と目標達成のための自主学習環境の構築
Project/Area Number |
23720302
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Research Institution | Hiroshima International University |
Principal Investigator |
筒井 英一郎 広島国際大学, 薬学部, 講師 (20386733)
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Keywords | CALL / TELL / e-learning / Blended Learning / SALL / ICT |
Research Abstract |
本研究の目的は、英語学習者に対して、自主学習には様々な方法があることを認識させ、それらを実践的に訓練できる動的な学習環境を構築することであった。また、学習者にはより具体的な学習目標と学習プランを与え、その明確な目標に向かって学習するよう促すことをねらいとした。そのために、(1)レベルを査定し、(2)具体的な数値目標を与え、(3)その目標に向かって訓練できる自主学習環境を作ることが3年間の計画であった。 当初、レベル査定に、CEFRのCan-doリストを使うことを試みたが、他のテスト得点との相関が極めて低く、個人個人の実践的能力を査定する道具としては物足りないため、最終的には、(1)発話速度(スピーキング系)、(2)だいたいの話の流れが説明できる内容把握の速度、(3)Timed writingの語数を、レベル査定に使用することとなった。それにより、リーディングならば、推奨されるレベルの本と速度、ライティングなら目標語数、スピーキングならWPMの数値がユーザーに返され、それぞれの数値目標とアドバイス文が自動出力される。 その実践を通して蓄積されたスピーキング、ライティング、リーディングデータには、それぞれ学習者の自己内省に関する数値情報が付加されており、それを学習者の「主観的」困難度と位置づけ、データからある程度客観的に測定が可能となる数値(例:速度・Readability・Complexity・発話長・語彙レベルなど)を「客観的」困難度として扱った。それらの「主観的」「客観的」困難度指標を用いて、ユーザーのランク推定だけでなく、タスクのレベルも推定し、段階的な数値目標を算出とその検証を行った。 最終年度では、本研究で得られたデータ資源やレベルごとの数値目標、自主学習サイトの教育的介入に関する実践報告などを取りまとめ、成果報告書として出版した。
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