2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23720322
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
福留 真紀 長崎大学, 教育学部, 准教授 (60549517)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 日本史 / 徳川幕府 / 将軍側近 / 柳沢吉保 / 南部直政 / 室鳩巣 / 宗義方 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、前年度から引き続き「水野忠友日記」「水野忠成日記」(東京大学史料編纂所所蔵)および「水野家記録」(早稲田大学図書館所蔵)から江戸時代後期の側近について、分析を進めた。 また、平成26年は将軍側近である柳沢吉保の没後300年ということで、吉保についての新しい研究成果を、社会に対して発表する機会に恵まれた。まず、岩手県立博物館で開催された「ふるさとは岩手 八戸藩の礎となった母と子~二代藩主南部直政と生母霊松院」展関連の招待講演「柳沢吉保と南部直政」を、川越市立博物館・同市立美術館で共同開催された「没後300年記念 柳澤吉保とその時代―柳沢文庫伝来の品々を中心に―」に関連して、招待講演(歴史講座)「吉保の実像」を行った。学術論文としては、「対馬藩主宗義方と柳沢吉保」(『長崎大学教育学部紀要 人文科学』第81号)を発表し、この内容については、かねさは歴史の会(神奈川県横浜市)主催の歴史講演会において講演し、一般にも紹介した。 ほかに、長崎歴史文化博物館において「「兼山秘策」にみる長崎 -儒学者がみた徳川政治と長崎」および、かねさは歴史の会で「室鳩巣と学問・教育」を行った。これらの講演の内容も含め、六代将軍徳川家宣から八代吉宗政権期の将軍側近からみた幕府政治構造について分析した『将軍と側近 ―室鳩巣の手紙を読む』(新潮社)を刊行することができた。 本研究は、複数の招待講演、著書刊行など、一般に研究成果を紹介する機会にも多く恵まれた。柳沢吉保没後300年の影響もあり、江戸時代中期の将軍を掘り下げる成果も多く、後期については田沼時代が中心となったが、江戸時代全時期を対象とした「将軍側近から見た徳川幕府の政治構造」のアウトラインを描くことができたと考えている。
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Research Products
(5 results)
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[Presentation] 吉保の実像2014
Author(s)
福留真紀
Organizer
川越市立博物館歴史講座
Place of Presentation
川越市立博物館(埼玉県川越市)
Year and Date
2014-11-08
Invited
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