2013 Fiscal Year Annual Research Report
日本古代・中世期における中部内陸地域の交通・交易体系に関する基礎的研究
Project/Area Number |
23720338
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Research Institution | Yamanashi Prefectural Museum |
Principal Investigator |
海老沼 真治 山梨県立博物館, 学芸課, 学芸員 (20574156)
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Keywords | 内陸地域交通 / 甲斐・信濃 / 東海道 / 東海道甲斐路 / 東山道 / 御坂・神坂 |
Research Abstract |
前年度に引き続き、本研究に関わる研究文献の収集と、刊行史料集による交通・交易関係史料の集積を中心に作業を進めた。またこれと並行して、集積した史料のデータ入力作業も前年度から継続して実施した。史料収集の成果の一部は、「古代・中世甲斐国交通関係文献史料(補遺)」(『山梨県立博物館研究紀要』第8集、2014年3月)として公表した。 現地調査としては、平成25年11月に北陸道(近江・若狭国境周辺)、平成26年2月に東山道(美濃国周辺)、同月に東山道(奥大道)、3月に東山道(碓氷峠周辺)などの現地調査を行ったほか、8月には山梨県内で発掘された古代東海道と推定される遺跡の現地視察を実施した。このほか、古代交通に関係する展示の視察として、平成25年4月に上高津貝塚ふるさと歴史の広場(考古資料館)に、平成26年2月に名古屋市博物館、不破関資料館を視察した。 また、関連する研究集会への参加として、平成25年6月に古代交通研究会(学習院大学)、11月に美浜町歴史フォーラム(福井県美浜町)、平成26年2月に第40回古代城柵官衙遺跡検討会(山形市)に参加した。 最終年度にあたり、研究成果を公表することにも努め、前述の研究紀要のほか、平成26年7月に古代甲斐国官衙研究会研究例会において「文献史料にみる甲斐と信濃」をテーマに口頭報告を行い、これをもとに同年8月の第11回飯田市地域史研究集会「古代の交通と地方社会―イナ・シナノとその周辺―」において、同テーマの口頭報告を行った。その内容を論文化したものは、『飯田市歴史研究所年報』12(2014年8月刊行予定)に掲載される予定である(3月に入校済)。また平成25年7月に山梨県内において本研究に関連した一般向けの講座を実施し、一般への成果の公表も図った。
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Research Products
(7 results)