2013 Fiscal Year Research-status Report
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23720355
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Research Institution | Tenri University |
Principal Investigator |
長森 美信 天理大学, 国際学部, 准教授 (50412135)
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Keywords | 朝鮮 / 韓国 / 李朝 / 歴史地理 / 交通 / 船舶 |
Research Abstract |
本研究の目的は,(1)17~19世紀の朝鮮における水陸交通路を地図上に復元し,(2)当時の重要な交通手段であった船舶とその運用体系を考究するとともに,(3)これら交通路および交通手段を利用したヒトとモノの移動の実態を明らかにすることにある。 本年度は主として(1)と(2)に関わる作業として,①朝鮮歴史地理関連資料の調査,②地名の収集と分析,③朝鮮伝統船舶の研究を進めた。 ① 朝鮮歴史地理資料の調査:国内外における朝鮮歴史地理関連資料の所蔵調査を進めつつ,主として韓国・日本で刊行された朝鮮時代の地誌・古地図資料の収集,分析を行った。同時に,朝鮮を中心とする東アジア交通史関連資料および研究文献を調査,収集した。 ② 地名の収集と分析:朝鮮時代以降の地名を収集し,資料別・時期別の比較対照作業を進めた。対象とした資料は『新増東国輿地勝覧』(16世紀),『輿地図書』(18世紀),『大東地志』(19世紀)の三地理書と19世紀の郡県地図である。また,東南海岸地域の現地調査を行った。 ③ 朝鮮伝統船の研究:朝鮮時代の絵画資料のほか,植民地期の朝鮮総督府による調査資料,写真資料等を収集,分析した。朝鮮時代の通信使船,1910~20年代の在来型漁船に対する研究を進め,論文として公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
朝鮮伝統船舶に関する研究成果を論文として公表した。 東南海岸地域で現地調査を実施し,地誌・古地図などの文献資料と現地地形の照合を行うとともに,住民への聞き取り調査を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度にあたり,前年度までの研究のとりまとめを行い,その一部は学会発表・論文などの形で公表したい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
最終年度にあたる次年度に,研究成果のとりまとめのための現地調査,また成果発表のための学会発表を予定しているため。 現地調査および学会発表のための旅費として使用する。
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