2013 Fiscal Year Annual Research Report
東京大都市圏における主婦の生活時間にインターネットの利用が与える影響
Project/Area Number |
23720407
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
矢部 直人 上越教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (10534068)
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Keywords | 都市地理学 / 時間地理学 / 人口回帰 / ICT / 東京 / 主婦 / 生活時間 |
Research Abstract |
1990年代後半からの東京都心部への人口回帰にともない、都心部に居住する人口が増加している。一方では、東京大都市圏における郊外化は終焉したとの見方もある。本研究では、郊外ではなく都心部に居住することによる住民生活の変化について、生活時間の調査を実施することによって、その実態を明らかにすることを目的とする。また、近年の海外における時間地理学の研究では、インターネットに代表されるICTが生活時間に与える影響について関心が高まっているため、この視点も含めて分析することにした。 生活時間の調査は、東京都心部に居住する主婦を対象として、生活時間を記録してもらう活動日誌調査を実施した。その結果、就業主婦に関しては、郊外と比べてフルタイムで就業する割合が高く、仕事と家事・育児を両立するために厳しい時間制約があるため、家事時間を短縮することが最も重要視されていた。家事時間の削減に効果がある項目を、インターネットの利用、夫の協力、親族の協力の3点から検討した。その結果、インターネットを家事に利用することで、物理的な家事時間を短縮する効果があることが明らかになった。また、夫が家事に協力することで、就業主婦の家事時間が有意に減少する効果が認められた。特に、朝食の準備や片付けを夫が手伝うことが、主婦の家事時間の減少につながり、就業と家事・育児の両立に効果的であることがわかった。親族の協力に関しては、直接家事時間を短縮する効果は認められなかった。 郊外における生活時間と比べると、都心に居住する就業主婦は仕事時間の増加が顕著であった。郊外における職住分離の状況から都心における職住近接に変化することによって、世帯内・夫婦間での生活時間の配分に変化が現れていると思われる。
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Research Products
(2 results)