• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2012 Fiscal Year Research-status Report

フィリピンにおけるグローバル化と労働の人類学的研究:無職者と海外出稼ぎの事例から

Research Project

Project/Area Number 23720423
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

東 賢太朗  名古屋大学, 文学研究科, 准教授 (40438320)

Keywords労働 / 国際移動 / グローバル化 / 文化人類学 / フィリピン
Research Abstract

本研究の目的は、現代フィリピン社会における(a)「無職者」と(b)「海外出稼ぎ」の相関関係についての事例から、グローバル化に起因する労働と貧困の問題に対する、ローカルな認識と実践による対処の仕組みを実証的に解明することである。
(a)フィリピンの首都、地方都市、地方村落における各年齢層の無職者について実証データ収集を行い、無職者がどのような経緯で無職状態に至ったのか、現在どのようにして生計を成立させているのか、地縁や血縁による扶助があるのか、そして無職者の多くが希望する海外出稼ぎも含めた将来の構想について明らかにする。
(b)フィリピン国内に居住する海外出稼ぎ経験者と予備軍、またフィリピン国外の現役の海外出稼ぎ者について実証データ収集を行い。海外に出稼ぎする経緯、出稼ぎ中の生活状況、地縁や血縁を通じた経済的扶助の状況、海外出稼ぎ後の将来の生活の構想について明らかにする。
平成24年度は、フィリピン、名古屋、ソウル、バンコク、北マリアナ諸島、香港において、フィールドワークを実施した。具体的な内容は、(a)無職者と(b)海外出稼ぎについて、ライフヒストリー、現在の状況、親族集団や地域共同体における社会的な関係に関する実証データ収集である。
また日本国内ではフィールドワークと並行して、「グローバル化」、「労働と貧困」、「国際移動」の各トピックについて、これまで整備した枠組みに基づき、収集した実証データの分析を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

2年目である平成24年度は、当初の予定通り名古屋、ソウル、バンコク、北マリアナ諸島、香港において海外出稼ぎについてのフィールドワークを実施した。加え、フィリピンにおいて無職者についてのフィールドワークも実施することができた。一方、予定に含まれていた北米地域での海外出稼ぎについてのフィールドワークは、インフォーマントと調査スケジュールの関係上、25年度に行うこととした。整備した分析枠組みによるデータ分析の整備についても、順調に進展している。

Strategy for Future Research Activity

最終年度は、北米地域での海外出稼ぎについてのフィールドワークを実施し、アジア地域やミクロネシアとの比較を行う。またフィリピン国内での無職者についてのフィールドワークを行いデータ収集を完了する。その上で、「グローバル化」、「労働と貧困」、「国際移動」の各トピックについて、文献研究にもとづく分析枠組みによってデータの分析を行い、グローバルな移動労働とローカルな労働問題の相互関係について結果をまとめる。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

該当なし

  • Research Products

    (2 results)

All 2012

All Journal Article (1 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] 「アスワンを探して―フィリピン社会の怪談・化け物・妖術師」2012

    • Author(s)
      東賢太朗
    • Journal Title

      Kyoto Journal of Southeast Asia

      Volume: Issue12 Pages: pp.1-4

  • [Book] 『呪術の人類学』(白川千尋・川田牧人編、第4章「呪いには虫の糞がよく効く」(pp.149-180)を分担執筆)2012

    • Author(s)
      東賢太朗
    • Total Pages
      322
    • Publisher
      人文書院

URL: 

Published: 2014-07-24  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi