2013 Fiscal Year Research-status Report
二重の危険の政策的基礎―二重の危険の再構成に向けて―(1)
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23730063
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小島 淳 名古屋大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (80318716)
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Keywords | 刑事訴訟法 / 二重の危険 |
Research Abstract |
本研究の目的は、(1)アメリカ合衆国における二重の危険の政策的基礎の分析を完了し、(2)ドイツにおける重複処罰禁止の原則の政策的基礎を分析することであった。 2013年度(平成25年度)においては、(1)との関係で公表を予定していた「アメリカ合衆国における二重の危険の発展過程(8)」及び「同(9・完)」、さらには、『曽根威彦先生・田口守一先生古稀祝賀論文集』(成文堂)に寄稿予定であった「二重の危険の客観的範囲に関する一考察」について執筆を進めたものの、結局いずれも提出・公表することができなかった。他方、①「自白事件を簡易迅速に処理するための手続の在り方」(法学教室398号28頁以下)では、法制審議会「新時代の刑事司法特別部会」で検討されている事項のうち、二重の危険の問題とも関連する事項について検討し、②名古屋大学において開催された研究会においても「二重の危険の客観的範囲」に関する報告を担当した。これらは、(1)についての研究のさらなる推進につながるものといえる。 また、(2)についても、執筆作業にはまだ入ることができていないものの、資料の収集・精読を通じて進捗があった。 そして、日本刑法学会(全国大会)、早稲田大学刑事法学研究会、刑事判例研究会(東京大学)、名古屋刑事実務研究会等への参加により、日本の刑事手続に関する判例・実務・学説における重要な動向を把握することができた。このことは、間接的に二重の危険に関する研究の推進にもつながっているものといえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
上述の目的(1)についても(2)についても準備作業はある程度進んだものの、当初の研究期間の最終年度(平成25年度)を終了した段階でいずれの目的も達成できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度においては、「アメリカ合衆国における二重の危険の発展過程(8)」及び「同(9・完)」を執筆・公表することを第1の目的として研究を進める(なお、同論文については、これまでの既発表原稿と併せて一冊の本にして発表することも念頭に置いている)。 また、今年度中に上述の目的(2)を完全に達成することは難しいと考えられるものの、少なくとも重複処罰禁止の原則に関する現在のドイツにおける議論状況の概要を紹介する論稿を今年度中に執筆・提出したいと考えている(なお、公表は平成27年度になる可能性がある)。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
文献(特に書籍)についての支出が、もともと予定していた支出額に満たなかったことが主たる原因と考えられる。 二重の危険ないし重複処罰の禁止に関連する国内及び国外の関連書籍(新たに発見ないし発行されたもの)のほか、研究遂行に必要な機器類(パソコン、メモリースティック等)の購入に使用する(合計40万円)。 日本刑法学会や早稲田大学・東京大学において開催される各研究会への出張旅費として使用する(20万円)。 印刷用紙やトナー等の消耗品の購入に使用する(8万円)。
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Research Products
(1 results)