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2011 Fiscal Year Research-status Report

旧ソ連諸国における憲法動態と支配政党体制の比較研究

Research Project

Project/Area Number 23730149
Research InstitutionOsaka University of Economics and Law

Principal Investigator

大串 敦  大阪経済法科大学, 法学部, 准教授 (20431348)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywords支配政党 / 憲法動態 / ロシア / ウクライナ / 国際研究者交流
Research Abstract

フィールド調査は、ウクライナ(キエフ)とロシア(ウラジオストク)においてフィールド調査を行ったほか、数回の国内出張、PC,モニター、プリンターの購入を行った。その研究成果としては、1.日本比較政治学会にて、分科会報告「支配政党統制の限界か?―統一ロシア党による地方知事統制の分析―」(北海道大学)、2.ロシア東欧学会にて共通論題パネルディスカッション「ロシア政治研究におけるヴィジョンとツール―移行論の興亡とその後―」(東京国際大学)、3.アメリカスラブ東欧ユーラシア研究学会にて報告‘Centralization by a Dominant Party: United Russia, the Indian Congress, and the Chinese Communist Party Compared’を行った。研究成果1は、ロシアの支配政党、統一ロシアを通した中央集権化政策によって、党が動員力を低下させつつあることを指摘したもので、2011年12月の下院選挙での統一ロシア党の弱体化を予見するものとなった。理論的には、安定的とされる支配政党体制の脆弱性を考察したものといえ、その後の比較研究の方向付けにもなっている。研究成果2はソ連崩壊以後のスラブユーラシア地域の政治研究の動向を概観しつつ意義付けを行ったもので、本研究課題の方法論的基礎をなすものである。研究成果3はロシアの支配政党体制を他の地域大国である中国、インドとの比較の俎上に載せたものである。ここでは支配政党体制の類型化を行うことで、支配政党体制論への理論的貢献を目指している。それぞれ、1は中国語とロシア語、2は学会誌に記録掲載、3は日本語版出版という形で刊行が予定されている。1と3に関しては英語版の作成も鋭意計画中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究課題に関して、全国規模の学会で二度の報告を行い、国際学会で一度の報告を行った。ロシアの支配政党に関しては外国語での刊行、方法的考察を行った報告に関しては学会誌での記録掲載、ロシアを中国、インドと比較した報告は日本語版の出版がすでに計画されており(実際の公刊は2012年度中に行われる予定)、研究成果の発信、公表という点ではおおむね順調といえると考える。また、以上の学会報告の結果、関連したシンポジウムでの報告の依頼等がすでにあり、反響の点でもまずまずの成果が得られていると考える。ただし、ウクライナのフィールド調査で得た知見に関してはまだ発表していない。これに関しては2012年度に国際シンポジウムでウクライナとロシアの比較研究として報告する予定であり、その後の公刊も計画している。さらに、予定していたカザフスタンでのフィールド調査に行くことができなかった。カザフスタンの支配政党体制はロシアと並んで最も興味深いものひとつであり、2012年度中に調整し、フィールド調査を行い知見を深める必要がある。

Strategy for Future Research Activity

研究成果の発表という点では、2011年度に行った学会報告を修正したものの公刊が2012年度になされるほか、ロシアの支配政党分析に関しては英語版の作成と査読誌への投稿を行いたい。また、7月に国際シンポジウムでロシアとウクライナの政党政治を比較研究した報告を行う予定になっている。本報告も順次公刊していきたい。2011年度に、過密日程により行うことができなかったカザフスタンでのフィールド調査は2012年度中にぜひ行いたいと考えている。この分が2011年度で翌年に繰り越した分となっている。また、研究計画に記載している通り、コーカサス地域への調査を行いたいと考えている。その成果に関しては、2012年度の後半にまず小規模な研究会のレベルで公表し、その後全国学会での報告や査読誌への投稿につなげたいと考えている。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

図書等の研究資材の購入のほか、2011年度に執行できなかったカザフスタンへのフィールド調査と、コーカサス地域へのやや長期のフィールド調査を行う(できればアルメニアで行いたいと考えている)。そのための国内研究者とのネットワークづくりはすでにすんでいる。彼らに現地研究者などを紹介してもらい、場合によっては現地研究者に謝金を支払う必要があるかもしれない。また、ロシア、ウクライナのこれまでの知見のバックアップとアップデートのために、期間的にはそれほど長くない調査を両国で行いたいと考えている。またそこで得た知見の発表のために、国内での研究会への出張を数回行うほか、知見を深めるために学会に参加する。したがって、数度の国内出張を行う必要がある。2012年度に関しては、海外での学会報告は予定していない。

  • Research Products

    (5 results)

All 2012 2011

All Journal Article (2 results) Presentation (3 results)

  • [Journal Article] ロシア政治研究のヴィジョンとツール(パネルディスカッションの記録)2012

    • Author(s)
      大串敦
    • Journal Title

      ロシア東欧研究

      Volume: 40(近刊予定) Pages: 近刊

  • [Journal Article] 支配政党により統制の限界か?―統一ロシアと地方知事―(中国語)2012

    • Author(s)
      大串敦
    • Journal Title

      俄羅斯研究

      Volume: 近刊予定 Pages: 近刊

  • [Presentation] 支配政党統制の限界か?―統一ロシア党による地方知事統制の分析―2011

    • Author(s)
      大串敦
    • Organizer
      日本比較政治学会
    • Place of Presentation
      北海道大学
    • Year and Date
      2011年6月18日
  • [Presentation] Centralization by a Dominant Party: United Russia, the Indian Congress, and the Chinese Communist Party Compared2011

    • Author(s)
      Atsushi Ogushi
    • Organizer
      the Association for Slavic, East European, and Eurasian Studies (USA)
    • Place of Presentation
      Omni Shoreham, Washington DC
    • Year and Date
      2011年11月20日
  • [Presentation] ロシア政治研究におけるヴィジョンとツール―移行論の興亡とその後―2011

    • Author(s)
      大串敦
    • Organizer
      ロシア東欧学会
    • Place of Presentation
      東京国際大学
    • Year and Date
      2011-10-22

URL: 

Published: 2013-07-10  

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