2011 Fiscal Year Research-status Report
ベトナム和平と同盟の終焉－１９７０年代東南アジアにおける西側同盟の再編
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23730171
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| Research Institution | Nishogakusha University |
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Principal Investigator |
水本 義彦 二松學舍大學, 国際政治経済学部, 准教授 (60434065)
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| Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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| Keywords | ベトナム戦争 |
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| Research Abstract |
申請時の計画通り、ニクソン大統領図書館での資料収集を2011年8月に実施した。その成果として、2012年3月に、'The Moment of Truth: US Policy toward Indochina in the Immediate Post-Vietnam War Period, January to June 1973,' Encounters, no.3 (Dokkyo University)を刊行した。同研究は、先行研究で本格的に議論されていない、ベトナム和平協定締結（1973年1月）後のニクソン政権のインドシナ（南北ベトナム、ラオス、カンボジア、タイ）政策を考察したものであり、ニクソン政権のベトナム戦争政策に関する研究に新たな知見を提供するものである。本研究の目的は、ニクソン政権のベトナム政策と東南アジアにおける西側同盟体制再編の関連を考察することであるが、上記論文は、その考察の一部を構成する。これまでの研究では、ニクソン政権のベトナム政策を分析する際、主に北ベトナムや、ソ連、中国などの共産主義諸国との関係に焦点を当ててきたが、上記論文は、アメリカの正式な同盟国、または事実上の同盟国となっていた、南ベトナム、カンボジア、ラオス、タイとの関係を広範に論じている。1973年前半、ニクソン政権はベトナム和平協定の欠陥を補正すべく北ベトナムとの交渉を継続したが、そこでの主な議題はカンボジアとラオスの内戦の解決であった。結局、ニクソン政権は両国の内戦の解決に失敗し、これが後の両国の共産化に道を開き、また第二次大戦後アメリカがインドシナで形成した安全保障体制の崩壊につながっていったのである。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、資料収集の目的で2011年8月に米国カリフォルニア州ニクソン大統領図書館を訪問した。そこで収集した資料を利用し、上記論文を執筆して2012年3月に刊行した。また次に発表する予定のテーマ（ベトナム戦争期のアメリカとタイの関係）についても順調に文献調査、資料収集が進行している。
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| Strategy for Future Research Activity |
次年度も研究を推進する上でもっとも重要となる海外資料館での政府資料の収集を行う。8月に米国ニクソン大統領図書館で、翌年2月にイギリス国立公文書館での資料調査を行う予定である。また海外渡航前に、オンラインで利用できる関連文書（米国務省文書データベース、ジョンソン大統領図書館、ニクソン大統領図書館データベースなど）を積極的に使用し、海外での資料収集の効率化を図る。
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| Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究費の大部分は二度計画している海外資料館での文献収集のための渡航費および複写代として使用する予定である。まず8月にニクソン大統領図書館で資料収集を行い、翌年2月にイギリス国立公文書館で資料調査を行う。海外渡航に加えて、国内（国立国会図書館など）での資料収集にかかわる経費としても研究費を使用する。また、引き続きベトナム戦争に関する最新の研究書、資料集の購入にも研究費の一部を使用する。研究成果を英文で発表する場合には、英文校正費として使用することもある。
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