2014 Fiscal Year Annual Research Report
労働サーチ理論を用いたライフサイクル上の雇用・失業分析
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23730187
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Research Institution | National Graduate Institute for Policy Studies |
Principal Investigator |
藤本 淳一 政策研究大学院大学, 政策研究科, 准教授 (00507907)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | マクロ経済学 / 労働サーチ理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の主目的は、労働者の年齢を明示的に扱うライフサイクル・労働サーチ・マッチング・モデルを用いた、ライフサイクル上の雇用・失業問題の分析である。
平成26年度には主にFujimoto(2011)を通じ、モデルの理論面を探求した。この論文ではライフサイクル・労働サーチ・マッチング・モデル下で特に有用な動学的契約アプローチの導入時に、金利を如何に内生化するかにつき理論的に考察している。この論文に対し他の研究者より、金利の内生化という技術的な問題よりも、最適な賃金経路が社会厚生関数によりどのように変化するかの分析に重点を置く方が、先行研究との関連付けが容易で、より多くの読者を獲得できるのではないかとの指摘を受けた。慎重な検討の結果、指摘を受け入れて大幅に論文を書き直し、ベンサム型及びロールズ型の社会厚生関数下で最適な賃金経路を分析した。当該分析に際し動学的契約の高度な知識が必要となったため、専門家であるJunsang Lee氏(韓国成均館大学校助教授)に新たに共著者として加わってもらい、論文をFujimoto and Lee (2014)と改題した。 (参考文献) Fujimoto (2011): “Closing Labor Search Models in Contractual Environments”, mimeo Fujimoto and Lee (2014): “Efficient Risk Sharing under Limited Commitment and Search Friction”, mimeo
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