2011 Fiscal Year Research-status Report
日本の環境技術は外国と較べて優れているか―特許データを用いた研究開発動向の分析―
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23730224
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
枝村 一磨 東北大学, 環境科学研究科, 助手 (20599930)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 環境技術 / 特許 / 研究開発 |
Research Abstract |
本研究では、研究開発活動の代理指標と考えられる特許の情報を使い、日本が欧米と比較して、環境技術に関する研究開発が進んでいるか否かと、環境技術に関する研究開発の価値が有意に高いか否かを、経済学の視点から分析する。具体的には、以下の3つの分析を行う。一つは環境技術に関する企業の特許出願・登録動向の分析、平成23年度は、もう一つは環境技術に関する特許価値の分析、もう一つは環境技術に関する特許生産関数の推計である。平成23年度においては、上記の分析を行うために、特許データと企業財務データについて分析用データベースを構築した。環境技術に関連する特許データに関しては、『重点8分野の特許出願状況調査報告書-環境他4分野-』に掲載されている「環境」に関連した特許の検索式を用いて、日本特許庁の特許電子図書館(IPDL)及びヨーロッパ特許庁の特許データベースであるPATSTATから出願先が日本・アメリカ・ヨーロッパ連合加盟国であるデータを抽出し、特許レベル・出願人レベルで整理した。企業財務データについては、東北大学経済学部図書館にある日経ニーズを用いて、日本の上場企業に関する財務データを収集した。出願人レベルで整理したIPDL特許データと、上場企業に関する財務データを、Onishi et al(2012)の「特許出願人名寄せデータベース」を用いて接合した。平成23年度に行った、分析用データベースの構築は、平成24年度以降に特許レベル及び企業レベルでのミクロ経済分析を行う上で、とても重要である。本研究において、環境技術に関する特許情報を日米欧について余すことなく収集・整理することは、精緻な分析を行う上で不可欠である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は、研究開発動向の代理指標と考えられる特許の情報を使い、日本が欧米と比較して、環境技術に関する研究開発が進んでいるか否かと、環境技術に関する研究開発の価値が有意に高いか否かを、経済学の視点から分析することである。平成23年度は、上記の統計分析に用いるための特許データ、財務情報の収集、整理を行った。平成24年度以降は構築した分析用データベースを用いて統計分析を実施する。
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度に構築したデータベースを用いて、日本が欧米と比較して、環境技術に関する研究開発が進んでいるか否かと、環境技術に関する研究開発の価値が有意に高いか否かについて、統計分析を実施する。また、随時最新の特許データ及び財務データを追加してデータベースを更新し、最新の動向を反映させた統計分析も行う。得られた研究成果は、国内外の学会で報告することに加え、一般的な形式の論文としてまとめ、ディスカッションペーパーとして刊行する。また、学術論文として投稿も行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額は、当初計画していたシンポジウム"Patent Statistics for Decision Makers"やコンファレンス"Comparative Analysis of Enterprise Data"への参加を次年度に延期することによって生じたものであり、延期したシンポジウム参加及びコンファレンス参加に必要な経費として平成24年度請求額とあわせて使用する予定である。
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