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2011 Fiscal Year Research-status Report

パンデミックを想定した感染症リスクと観光経済政策の有効性の検証

Research Project

Project/Area Number 23730294
Research InstitutionUniversity of Nagasaki

Principal Investigator

奥山 忠裕  長崎県立大学, 経済学部, 講師 (20422587)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2013-03-31
Keywords観光 / 感染症
Research Abstract

2009年,我が国において新型インフルエンザ感染者の確認と,それに伴う厚生労働省からの対策宣言がなされたことは記憶に新しい。この新型インフルエンザは世界規模での感染症(パンデミック)が予想された危険な感染症であった。本研究は,新型インフルエンザのような地球規模の感染症を対象とした外部不経済の影響の理論および実証分析を行うことを目的とする。観光を対象として,消費者の社会厚生や企業の生産性への影響を分析し,人命に関わる感染症への経済対策の有効性を示したいと考えている。そのため,以下の問題設定に従い,研究を行った。■仮想的状況下における消費者・企業行動の理論分析~ここでは,不確実性下/リスク存在下における消費者行動理論の模索を行った。特に,市場行動を中心とした消費者行動モデルでは,何らかのリスクが存在する場合の行動データを取得することが困難なことから,仮想行動法を用いた研究に着目し,分析を行った。対象は,北海道,特に,ラムサール登録サイトへの旅行行動と仮想的状況の関連性の分析を行った。あるサイトの質的変化が発生したという仮想的な状況を想定した場合,個々人の観光への意識・行動がどの程度変化するかについて,インターネットを通じた調査を行うことで分析を行った。その結果,ある仮想的な行動を想定した場合,遠距離に在住するものほど,仮想的な状況の影響を受けにくいことがわかった。そのため,災害/感染症との発生を想定した仮想的な状況を想定したとしても,遠距離にいる―リスクと関連性が低い―調査対象に調査を行ったとしても,有意な結果を得ることが困難な可能性があることが示された。そのため,後述の調査では,地理的状況が反映することを念頭に調査を行っている。■感染症と消費者データの取得~鳥インフルエンザが発生した状況を想定し,仮想行動法による調査を行った。結果は現在分析中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

消費者行動分析に関するモデルおよびデータ収集を行うことができたという点では,研究の進捗がみられる。また,後述するシミュレーションモデルである均衡分析についても,モデル構築が進められており,進捗がみられると考えられる。一方,企業行動に関する調査を行う必要があり,その点が課題となっている。そのため,自己評価をおおむね順調に進展しているとした。

Strategy for Future Research Activity

本年度の研究目的は,(1)企業の行動データの収集,および,(2)応用一般均衡分析による政策シミュレーション分析である。まず,本調査のデータの分析および感染症の拡大に関するシミュレーションモデルの検討を行う。次に,地球全体を単一地域として想定した応用一般均衡モデルによる政策分析から包括的な知見を検討する。 第1段階として,本調査の分析とシミュレーションモデルにおいて,本調査の推計:消費者行動および企業行動の検証,感染症の拡大に関するシミュレーションモデルの検討,推計結果とシミュレーションモデルとの整合性の検討を行い,第2段階のリスク認知と行動ならびに応用一般均衡モデルの構築において,消費者行動および企業行動に関するプログラムの作成,リスク認知の遷移過程のモデル化,応用一般均衡モデルの構築を行う。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

平成24年度は,23年度と同様の理由により,設備備品費「観光経済学関係図書一式」「リスク評価関係図書一式」,国内旅費「研究発表」,その他「インターネット調査」を計上する。研究費については,企業調査を行う場合,調査方法が郵送調査となる可能性が高い。積算理由は,設備備品,消耗品については,市場価格を適用し,謝金・旅費は所内規定に基づき,宿泊費を含む概算として計上した。設備品費の個数,旅行回数については,本年度の使用量,学会の活動報告などを参考とした。

  • Research Products

    (2 results)

All 2011

All Journal Article (1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Kuhn Tucker Modelによる水質改善の便益評価:効用関数に関する比較分析2011

    • Author(s)
      奥山忠裕
    • Journal Title

      土木学会論文集G(環境)

      Volume: 67 Pages: 151-162

  • [Presentation] Kuhn Tucker Modelによる水質改善の便益評価:効用関数に関する比較分析2011

    • Author(s)
      奥山忠裕
    • Organizer
      土木学会環境システム委員会
    • Place of Presentation
      桜美林大学町田キャンパス
    • Year and Date
      2011年10月22日

URL: 

Published: 2013-07-10  

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