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2012 Fiscal Year Research-status Report

市場経済形成期日本における地方金融組織の研究

Research Project

Project/Area Number 23730333
Research InstitutionKinki University

Principal Investigator

岩間 剛城  近畿大学, 経済学部, 准教授 (30534854)

Keywords上塩尻村 / 農村金融組織 / 永続講 / 銀行
Research Abstract

本研究の目的は、日本の近代化=市場経済化過程において、農村社会で多数形成されていた農村金融組織において、その構造・性格・歴史的変容を実証的に明らかにしようとしるところにある。そして、近世・近代村落史研究の成果を踏まえつつ、これまでの日本金融史研究では別々に論じられる傾向が強かった、近世金融史と近代金融史を連続的・実証的につなごうとする、新たな試みである。研究対象とする地域は、近世期に全国有数の蚕種商人を輩出した、信濃国小県郡上塩尻村を中心とする信濃国上田地方である。
本研究では上記の研究目的を達成するため、2年目である平成24年度の研究活動においては、前年度に引き続き、主に長野県上田地方において、金融講・銀行に関する古文書史料調査を行った。また、名古屋大学で開催された社会経済史学会全国大会において、学会発表を行った。さらに、東京都港区などで行われた近世・近代農村に関連する学会・研究会に参加をして、近世・近代の農村社会における金融講・銀行に関連する情報の獲得に務めた。
上記のような研究活動を通じて、平成23年度に引き続き、近世から近代にかけての信濃国上田地方における地方金融組織の実態に接近しつつ、その特徴を把握することを、積極的に目指した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成24年度中には、前年度に撮影した史料を元に作成した永続講データベースの内容を基礎にして、5月13日に名古屋大学で開催された社会経済史学会全国大会において、「蚕種取引と金融構造」の題目で研究発表を行った。しかし、学会での質疑応答を通じて、農村金融組織である永続講への出資・貸付に関連する情報の蓄積が、まだ不十分であることが明らかとなった。
そのため、長野県上田市に複数回出張して、金融講・銀行に関連する史料の撮影を継続的に実施した。また、近世・近代の農村社会・農村金融に関する一層の知見を広めるため、近世・近代農村社会に関連する学会・研究会に積極的に参加をした。これにより、近世・近代の農村金融講に関する新たな情報を獲得することを心掛けた。
以上のように、当初想定していた研究実施計画については、ある程度順調に進展したと言える。

Strategy for Future Research Activity

平成24年度に行った、近世・近代の農村金融講・銀行に関連する古文書史料調査を、長野県上田地方を中心として、平成25年度も継続して複数回実施する。それにより、信濃国上田地方において設立された金融講である、永続講の出資状況・資金貸借情報に関連する永続講データベースの一層の情報充実を図る。
また、各種学会・研究会に積極的に参加する。日本経済史の研究者にとどまらず、異分野の研究者から、多様な視野に基づいたコメントを受けるように心がけ、より一層の研究の深化を図る。
そして、永続講データベースに蓄積をした情報の分析作業を引き続き行い、その内容を基にして、各種学会・研究会等で研究報告を行う事を目指す。
なお、長野県上田市立博物館をはじめとして、長野県上田地方に残存している農村金融関連の古文書の撮影には、当初の想定よりも時間を要する状況となっている。この点については、長野県上田市立博物館をはじめとして、積極的かつ継続的に史料調査を行うことで対応する必要がある。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

該当なし

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 蚕種取引と金融構造2012

    • Author(s)
      岩間剛城
    • Organizer
      社会経済史学会
    • Place of Presentation
      名古屋大学
    • Year and Date
      20120513-20120513

URL: 

Published: 2014-07-24  

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