2012 Fiscal Year Research-status Report
知識経営とテクノロジ採択における決定要因の研究:組織行動の連鎖制度上の推進要因
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23730342
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
マニエー渡邊 レミー 筑波大学, ビジネスサイエンス系, 准教授 (00527848)
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Keywords | 知識経営 / 組織 / 制度 / 技術の採用 / 組織の連鎖 / 国際情報交流 |
Research Abstract |
リサーチ・クエスチョン1: 組織プロセスの連鎖 どのように従業員の組織コミットメントとエンパワーメント、そして企業の埋め込みがナレッジマネジメントを影響するかについて分析を行った。回帰分析を用いて、多国籍企業の日本外資系子会社と日本の国内企業のアンケートデータを比較した結果、日系企業では管理者がコミットメントの有意に高いレベルを持っており、外資系企業のマネジャーは、多くの公共知識・ストレージと探索的知識のアプリケーションを持っていたことが判明した。エンパワーメントとサプライヤー埋め込みは両群ともに知識獲得に影響を与えたことがわかった。顧客の埋め込みは知識の獲得に影響を与えて、コミットメントとエンパワーメントは知識の拡散に影響を与えた。結論として、会社所有の国はナレッジマネジメントに影響を与え、親会社の文化は現地従業員や経営者に影響を与え、知識創造活動の結果に関与することが判明した。 リサーチ・クエスチョン2: ナレッジ・マネジメント及び技術の普及の制度上のイネイブラ 先進国と途上国45ヶ国の電子モバイル支払システムを検討した。 SMS、IVRおよびPCベースの支払技術は、スマートカードより、先進国の中で非常に人気が高く、発展途上国は、いくつかの確立された技術をバイパスする可能性があることが判明した。因子分析を使用して、途上国と先進国のための電子支払システムのユニークなパターンを発見した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度は、日本をはじめ世界各国の研究者の協力を得て以下の研究を行い、当初予定した計画を実施できたため、「おおむね順調に進展している」と評価した。 リサーチ・クエスチョン1: 世界各国の研究者の協力を得て、国際アンケート調査を実施し、さらにナレッジ・マネジメントの専門家へのインタビュー調査の準備をした。アンケート調査の対象:日本を含め20カ国のエンジニア(各国200)。インタビュー調査の対象:日本を20カ国の専門家(各国20)。アンケート調査の自由回答の設問で、将来のイノベーションのためエンジニアが以前のプロダクト・サービスから取り出したい情報とナレッジを調査し、どのようなナレッジを組織内に保管する必要があるかを特定した。その他に次の項目を調査した。1)ナレッジの獲得、保管、普及と応用の組織的バリアと障害、2)対象者の組織の組織特性(ナレッジ・マネジメントの活動、重要度)。専門家のインタビュー調査は、以下の3点に焦点をあてる。1)ナレッジ・マネジメントの今後の研究でもっとも重要な研究課題、2)ナレッジ・マネジメントの今後の実践でもっとも重要な実践的問題と3)ナレッジ・マネジメントの促進要因(組織能力、戦略、文化)。日本でのアンケートについても、インタビューを進行させている。 リサーチ・クエスチョン2: 日本での電子マネー会社(2社)にインタビューを行い、収集したデータに基づいてフレームワークを作成している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は、引き続き各国の研究協力者の協力を得ながら研究を行い、文献のレビューに基づいて、プロセスチェーン組織特定のアンケートを日本において実施する用意である。 なお、平成25年度については最終年度となるため、これまでの調査結果をまとめ、日本・ヨーロッパ(フランス等)・米国の学会等で研究成果を示す予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(2 results)