2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23730349
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山内 裕 京都大学, 経営学研究科, 講師 (50596252)
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Keywords | 研究開発マネジメント / 研究テーマ探索 |
Research Abstract |
ある企業での研究テーマ立ち上げプロセスに関する英文論文をジャーナルに投稿中である。この論文では、8つのプロジェクトのテーマ探索と立ち上げ過程を、研究者と非研究者がどのように市場機会の探索と検証を行うのかを明らかにしている。特に、研究立ち上げの初期には研究者自身が市場機会の探索を主導するなどの過程を明らかにした。また、研究テーマ発想における創造的な真似に注目し、ミメーシスの理論的概念を中心に分析している。例えば、新しいテーマを立ち上げるときに、次世代技術から始めることや、10年後のロードマップから始めるのではなく、発想の面白い技術に注目し、それと同じ問題を別の方法で解くことを考えることによって、真似しながら創造的なテーマを発想することができる。ギリシャ語ミメーシスには、このような過去との連続性と未来の創造性が融合されており、この概念を中心に理論構築を進めている。最後に、この研究を通して、多くのITやエレクトロニクス企業がサービスにシフトしていることに応じて、サービスに関連した研究開発に注目した。企業研究者はこれまで技術中心の研究テーマを探索することに慣れているが、サービスとなると難しさに直面している。その中で、近年議論が活発になっているサービスデザインの考え方に注目し研究した。国内でサービスデザインについての実践者と研究者を集めワークショップ(Service Design Roundtable 下記URL)を主催し、サービスデザインの理論的枠組みについて議論した。サービス学会での発表を進め、その国際会議ICServでService Design Networkを主催しているBirgit Mager先生などとワークショップを主催するための準備を進めている。 http://www.design.kyoto-u.ac.jp/activities/forthcoming/4135/
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