2011 Fiscal Year Research-status Report
クラウド化とプラットフォーム化の進展が地方の情報サービス企業に与える影響の研究
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23730354
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
崔 英靖 愛媛大学, 法文学部, 准教授 (70335884)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | クラウド / プラットフォーム / 情報サービス |
Research Abstract |
当該年度は本研究の理論的基盤となる情報サービスの分析モデルの拡張・精緻化と予備調査を中心に行った. その一環として,プラットフォーム上で起こる協働現象である人肉捜索における情報提供者の参加条件について,7月開催の国際会議(International Symposium on Applications and the Internet)および11月開催の国内学会(日本情報経営学会)で発表を行った.なお,それらの場で得られたフィードバックを反映させた論文が米Springer社から2012年に刊行予定である. また,近年注目されている位置情報サービスについて,位置情報プラットフォームの普及の観点から分析し,一部の事業者が利用を制御するタイプのプラットフォームではなく,その利用がオープンになっている一種の公共財(コモンズ)としてのプラットフォームの可能性についての検討も行った.この内容については平成24年6月開催の国内学会(日本情報経営学会)で発表予定である. 情報サービスの分析モデルに「情報の質と量」という観点を組み込むための研究の一環として,既に多くの人にとって一般的になっている飲食店検索サイト事業の情報的観点からの分析も進行中である.情報の量だけでなく,情報の正確性や最新性,信頼性といった情報品質が飲食店検索サイト事業の競争優位に及ぼす影響について検討している.この分析については平成24年8月開催の国際会議(Asia Pacific Conference on Information Management 2012)にて発表予定である. 今後の事例研究に関する予備調査については,当初予定していた企業が当該事業を終了したため,新たな調査対象を選定する必要が生じた.現在,いくつかの調査候補を選定中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた調査対象が当該事業を終了するというハプニングは生じたが,その後の調査候補の選定は進んでおり,情報サービスの分析モデルについても当初の予定通り平成24年度後半には一応の完成を見ることができると考えられる.
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Strategy for Future Research Activity |
情報サービスの分析モデルの完成を目指して,国内外の学会・国際会議にて積極的に研究発表を行い,そこで得られた知見を分析モデルに組み込んでいくことで,分析モデルの完成度の向上を目指す.事例研究については,早急に研究対象となる企業を確定させ,事例調査の開始を目指す.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究費が使用可能になった時期が遅れたため,本研究課題に関して実際に発生した支出の一部を本務校の研究費から支出する必要があった.その支出分が次年度に繰り越す研究費となっている.これらの研究費については,平成24年度の国内外の調査及び成果発表のために支出予定である.
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Research Products
(4 results)