2012 Fiscal Year Annual Research Report
企業の持続可能性に対する情報通信技術の応用に関する研究
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23730371
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
レンネルフォッシュ トーマス 明治大学, 研究・知財戦略機構, 客員研究員 (40600937)
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Keywords | グリーンIT / グリーンITインデクス / グリーンITオーディット |
Research Abstract |
2012年度に行った研究を三つの項目に分けて記載する:1)スウェーデンでの調査、2)日本での調査、3)理論調査 1)研究協力者とともにスウェーデンにおけるグリーンIT実践についてインタビュー調査を行った。企業や各種団体を20社程度訪問した。2007年にグリーンITの考え方がスウェーデンにもたらされて以来、情報技術インテリジェンス組織「Exido」が新しい環境指標となる「グリーンITインデクス」や評価機関「グリーンITオーディット」を設立した。前者はスウェーデンの企業と組織がいかなる環境に優しいIT利用をしるかを示す指標であり、後者はグリーンITオーディットとは企業と組織が環境に配慮したIT利用ができるようにすることをサポートする組織である。特にグリーンITオーディットついてはインタビュー等の成果をまとめ、国際学会にて論文を発表した。また、2013年1月からは、グリーンデータセンターの研究を行った。 2)日本では2011年度から引き続きインタビュー調査を行った。日本においてグリーンIT は,経済産業省の旗振りのもと,グリーンITイニシアティブ,推進団体,企業,顧客,京都議定書等々,さまざまなアクターの関係性の相互構成の中で,CO2削減,ならびに省エネ活動として受け止められ,実践されていった。そして,昨今,Smartというアクターの参入により,新たな意味の再構成がなされてきている。 3) 理論的に組織論のトランスレーション論を用いてスウェーデンと日本の実践を分析した。国によりグリーンITの実践および理解が異なる背景等については、今後の研究の課題としたい。理論構築に係る研究成果としては、サステナビリティ理論について理解を深めることができた。E.F. Schumacher、David Noble, Alf Hornborg等の持続可能性の理論を研究し、論文を出版した。
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