2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23730378
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
姜 理恵 早稲田大学, 商学学術院, 助手 (90570052)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | クリエイティブ産業 / コンテンツ / 創造性 / クリエイティビティ / トレランス / 自尊感情 / メディア / クリエイター |
Research Abstract |
本研究は、コンテンツ制作者とその創造性という観点から、製作者の職場環境と個人の創造性がどのように業績と関連するかを解明しようとするものだ。個人の創造性をその競争の源泉とするクリエイティブ産業(コンテンツビジネス)ではあるが、制作者個人の創造性と業績の関係に関する研究は極めて少ない。ビジネスにおける創造性研究でも、先行研究では「創造性は普遍」とされ、業界によっては特殊な創造性が必要とする議論は殆ど見受けられない。そこで本研究は、コンテンツ制作における創造性に着眼し、制作者個人・制作環境の創造性と、業績の関係を明らかにすることを目的とする。複数の業界のコンテンツ制作者に対して質的調査と質問票調査を行い、創造性とトレランス(寛容)が業績に与える影響をモデル化し、コンテンツ産業における創造性とトレランスと、他産業との差異を明らかにすることを目的としている。2011年度は、質的調査を中心に研究を進めた。これまでの研究成果を元に調査モデルを作成、インタビューに使用するインタビューガイドと質問票を制作した。これらをもとに漫画家3名への聞き取り調査と、一名の漫画家の取材に同行し、参与観察を行った。その後、日本映画を代表するような著名な映画監督数名を対象にした聞き取り調査をすすめ、テキストデータの分析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初想定したよりもインタビューガイドの作成に時間がかかったのと、実際インタビューに用いると、その修正部分が多く、想定以上にその修正に時間がかかっている。加えて個人的事情ながら2011年9月に腰椎ヘルニアを発症したことで様々な研究に遅れが生じた。これはすでに治ったので遅れを取り戻すべく邁進する所存だ。
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Strategy for Future Research Activity |
映画、ゲーム、漫画制作者など創造産業従事者約30名を対象に上記ガイドに基づいたSemi-Structured Interview手法を用いた定性調査を行う。調査内容をテキスト化、コード化による分析23年に行った定性調査を受けて定量調査計画を再設計創造産業従事者とそれ以外を含め3000サンプル規模で調査実施統計的分析と結果を踏まえた議論、モデルへの反映
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
・研究結果の発表・研究の信頼性の自己検証、他者への信頼性分析依頼について支出する。
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