2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23730383
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Research Institution | Aichi Institute of Technology |
Principal Investigator |
小橋 勉 愛知工業大学, 経営学部, 准教授 (20324444)
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Keywords | 合弁、 / 組織間学習 / 長期性 / 多面性 |
Research Abstract |
今年度は、以下の3点について目標を持ちながら研究活動を行った。 1.理論的検討:23年度において進めた理論的枠組み・仮説とヒアリング調査との整合性を検討し、更に議論を深めるべく、その後出版された文献等も用いながら、理論的枠組みの精緻化を進める。これについては、以下のような理論的帰結を得た。即ち、合弁においては親会社であるA社とB社の関係だけでなく、合弁子会社であるX社自体がアイデンティティを持ち、独自の発展を見せる可能性がある、という点である。 2.ケース分析:NUMMIで生じた学習についての分析を深めるため、米国側の状況についての分析を進める。具体的には、NUMMIに携わった方々を対象として、(1)23年度に引き続いての新規ヒアリング、(2)これまでのヒアリング調査の中で絞り込まれたテーマに関する再調査という2つのヒアリング調査を並行的に行い、同時にこれまでの問題意識に基づき、アメリカ側の情報を獲得すべく渡航し、現地の研究協力者との情報交換を行う。これについては、San Jose State UniversityのVisiting ScholarであるZhao Wei氏を訪問し、共にNUMMIの社長へヒアリングを行った。それにより、上記の理論的検討での帰結につながる成果を得る一方、従業員のアイデンティティ変化を辿ることの重要性という、今後の研究課題の発見にもつながった。 3.成果発表(国内学会と国際会議):NUMMIのケースは日米巨大企業間での合弁であることから国際的にも重要な意味を持つものと考えられるため、国内学会に加え、国際学会でも成果発表を行い、本研究の意義を国内外で公表する。これについては、24年6月に開催されたカナダでの国際学会および10月に国内で開催された組織学会の統一論題での報告で達成することができた。
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Research Products
(5 results)