2013 Fiscal Year Annual Research Report
車載組込みシステムの標準化プロセスにおける日欧産業技術政策の比較分析
Project/Area Number |
23730389
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
徳田 昭雄 立命館大学, 経営学部, 教授 (60330015)
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Keywords | 組込みシステム / CPS / ERTRAC / R&I / ETP / システムズ・アプローチ / 産官学連携 / acatec |
Research Abstract |
車載組込みシステムの技術的発展過程を調査するとともに、欧州の産官学連携R&I(Research and Innovation)政策の実態について調査・研究を行ってきた。 前者については、CPS(サイバー・フィジカル・システム)という概念を用いて、車載組込みシステムが「社会に組み込まれた制御システムの一部として機能する」ようになる発展過程を、欧米の先端研究のサーベイを通じて明らかにした。また、欧州(独国:acatec)のCPSは米国CPSよりも幅広い範囲、すなわち米国のCPSが「閉じられたリアルタイムネットワーク制御」を意味するのに対し、欧州のそれは「閉じられたリアルタイムネットワーク制御」がインターネットを介して「サイバー空間」と連結した、より幅広い範囲(適用アプリケーション)を意味することが分かった。 後者については、欧州委員会と欧州技術プラットフォーム(European Technology Platform)と呼ばれる産業組合との官民パートナーシップ(Public-Private Partnership)による共同R&I(Research & Innovation)について、具体的にERTRAC(欧州道路輸送調査諮問委員会)を調査対象に取り上げた。そして、①ERTRACの法的根拠となっているETPの成立背景を理解した上で、②10年にわたるERTRACの活動を一次資料を基に精査し、③ERTRACの産官学連携R&Iの特徴を明らかにした。すなわち、ERTRACとは「欧州委員会のシステムズ・アプローチに則って、欧州の道路輸送システムの付加価値を高めるために、システムにかかわるステイクホルダーを結集して、産官学地共同でR&Iを推進していくためのプラットフォーム」である。
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Research Products
(3 results)