2012 Fiscal Year Research-status Report
株式投資家の投資戦略が産業に与える影響の分析ー人工株式市場シミュレーション
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23730390
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Research Institution | Kyoto College of Graduate Studies for Informatics |
Principal Investigator |
李 皓 京都情報大学院大学, その他の研究科, 准教授 (20411332)
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Keywords | 人工市場 / 株式市場 / エージェントベース / シミュレーション |
Research Abstract |
今年度は非常に順調に研究活動を進めることが出来た。 実際に行った研究活動として、東京工業大学で行われたSOARS(Spot Oriented Agent Role Simulator)ワークショップを引き継ぎ参加した。U-martサマーワークショップに参加し、U-martの研究者らと意見交換を行い、同分野の実績や傾向、最新のトレンドに関する情報を取得した。この他、関連分野の学者と複数回打ち合わせを行い、その都度進捗確認やコメントを確認出来た。関連学会にも複数回参加し、その中では進化経済学会の会計システム関連セッション(Algebraic Data Description Language)の座長を担当し、同学会の「シミュレーションと経済システム」で本研究の発表も行い、有意義な討議を行うことが出来た。 シミュレーションプログラムの開発にあたり、ベースとなるシミュレーションエンジンはのSOARSシミュレーターの最新版及び会計体系を扱うための交換代数パッケージなどを利用する他、会計システムの強化のため、AADL(Algebraic Data Description Language)及びADDL(Algebraic Data Description Language)の導入も試みた。投資家の人工知能プログラムはボランティアの学生らがU-martで実装された株取引エージェントを本研究で利用出来るようなコンバーターを開発、及びコンバーター利用のための微調整を行った。シミュレーションエンジンを完成した結果、実機による財市場及び株式市場のシミュレーションを行い、データの取得及び検証が可能になったのは今年度の最も大きなマイルストーンである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
二年目に予定されたシミュレーションエンジンの開発が無事終えたため。
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Strategy for Future Research Activity |
予定通りに、シミュレーションを更に行い、データを分析し、査読ありの論文執筆及びパブリッシュを目指す。現在では、社会・経済システム学会における論文投稿を予定している。 学会における成果発表は、国内学会だけではなく、国際学会にも発表する予定。現在はAESCS2013(The 8th International Workshop on Agent-based Approach in Economic and Social Complex Systems)にサブミットしている。反応が良ければ、英文学会誌への投稿も目指したい。 この他、定期的に最新情報を取得するため、随時ワークショップ・学会への参加や関連分野の学者との打ち合わせも予定している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
去年度からの繰越分も含めて、原則的に研究計画通りに使用する予定だが、前述の通りプログラム開発のボランティアを確保できたため、人件費及び謝金の金額は予定より少なくなる可能性がある。引き続き、メンテ・開発用の機材を購入する可能性があるため、物品費は研究計画よりも高額になる可能性がある。 この他、参加予定の国際学会は今年日本で開催することになったため、海外への渡航費が計上されない可能性がある。但し、他の発表の場があれば、計画通りに海外の国際での発表も行いたい。
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Research Products
(1 results)