2012 Fiscal Year Research-status Report
セルサイド・アナリストの楽観的バイアスに関する実証研究
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23730396
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Research Institution | Tezukayama University |
Principal Investigator |
近藤 江美 帝塚山大学, 経営学部, 講師 (50581485)
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Keywords | アナリスト / アナリスト・レポート / 証券会社 / 株式推奨 / 予想利益 / 幹事会社 / アンダーライター / バイアス |
Research Abstract |
セルサイド・アナリストの楽観的バイアスに関する研究というテーマで実証研究に取り組んでいる。本来、アナリストは、中立的な立場からアナリスト・レポートを作成しなければならないというのが前提ではあるが、顧客企業や証券会社の他部門からの圧力により、利益相反問題が生じていることが指摘されている。そこで、本申請研究では、顧客企業と証券会社の間にアンダーライター関係があるかどうかによりサンプルを分類したうえで分析を行い、両者の楽観的バイアスに差があるかどうかを明らかにする。 本研究の遂行に当たり、膨大なアナリスト・レポートに関するデータを取り扱うため、平成23年度に引き続き、平成24年度4月から6月までの間、アナリスト・レポートの入手およびそこから得られるデータ取集・整理が成果となる。対象証券会社・対象企業を選択し、レポート中に記載されている、日付、アナリスト名、株式推奨、目標株価、およびアナリスト利益予想等のデータ入力を行っている段階である。さらに、会社四季報を用いて、対象企業の幹事証券会社を調査している。 また、平成23年度には、セルサイド・アナリストの楽観的バイアスに関する米国の先行研究を調査しサーベイを行った成果をまとめるため論文執筆に取り掛かっていた。引き続き、平成24年度4月から6月までの間、その執筆に取り掛かっている。 そして、平成25年度に予定している本研究の実証分析について、その方向性を固めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成24年6月から平成25年3月まで、出産・育児のため産休および育児休業を取得し、ほぼ研究を行うことが不可能な状況に陥り、交付申請書に記載した通りには研究を進めることができなかった。当初、本研究は2年間の予定であったが、1年間の延長手続きを行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
10ヶ月のブランクがあるため、まず平成23年度に行った本研究のサーベイをもう一度やり直し、それに関するサーベイ論文の執筆を完成させる。 また、平成25年度も引き続き、アナリスト・レポート中に記載されている、日付・アナリスト名・株式推奨・目標株価・アナリスト予想利益などのデータ入力・整理を行い、本格的な分析に入る準備を行い、それらのデータを用いて、セルサイド・アナリストの楽観的バイアスに関する実証的研究を行う。 さらに、本申請研究に関する分析結果を基に実証研究論文をまとめることを目標としている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度は、東洋経済株価CD-ROMを購入する予定である。また、研究会・学会のため旅費に研究費を充てる予定である。
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