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2011 Fiscal Year Research-status Report

日韓の情報家電企業のビジネスエコシステムに関する比較研究

Research Project

Project/Area Number 23730398
Research InstitutionUbe National College of Technology

Principal Investigator

朴 唯新  宇部工業高等専門学校, 経営情報学科, 准教授 (20435457)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywordsビジネス・エコシステム / 三星電子 / パナソニック社 / 社会ネットワーク分析 / 国際情報交流 / 日韓国際比較 / 韓国
Research Abstract

最近、経営戦略論とイノベーション論において企業の競争優位の源泉として、協力企業との企業間関係の重要性が注目され始めている。本研究では中核企業と協力企業との関係をビジネス・エコシステムの概念で議論する。事例としては日韓の代表的な情報家電企業であるパナソニックグループ、ソニーグループ、三星グループ、LGグループのビジネス・エコシステムを資本・取引関係のネットワークとして捉え、社会ネットワーク分析を用いて動態的・定量的に分析する。 平成23年度の主な業績は、次の通りである。第一に、日韓の情報家電産業のビジネス・エコシステムの構造を比較するために、スマートフォン市場について産業組織論の観点から比較を行った。その結果、日本のスマートフォン市場は競争企業の数が多く、中国メーカーの進出により低価格競争が激しくなっていることが分かった。その研究成果は、申請者と情報学研究所の上田先生と共同で、ドイツのミュンヘンで開催されたSAINT2011に参加し、"A Comparative study on smartphone’s diffusion in Korea and Japan"という題目で発表を行った。第二に、日本のパナソニックグループとソニーグループに対する資本・取引関係のネットワークについて可視化し、両社のビジネス・エコシステムの特徴について比較分析を行った。その結果、両社の経営戦略とビジネス・エコシステムとの整合性を確認した。その研究成果は、申請者と滋賀大学の陳先生と共同で、アイルランドのリムリックで開催されるIFSAM2012に参加し、"An Exploratory Study for the Possibility of Turnaround of Panasonic and Sony by Social Network Analysis" という題目で発表を予定している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度の計画では、先行研究の精査や探索的事例研究、社会ネットワーク分析を準備することを目的にしていたので、「おおむね順調に進展している」と言える。具体的に、先行研究と探索的事例研究を通して、日韓の情報家電産業について、スマートフォン市場を中心として産業組織論の観点から分析を行い、パナソニックグループとソニーグループについて社会ネットワーク分析を通して資本・取引関係ネットワークを可視化し、その特徴について分析を行った。現在、韓国の三星グループとLGグループの資本・取引ネットワークについてはデータ入力中である。

Strategy for Future Research Activity

平成24年度の研究目標は、平成23年度の研究成果をさらに深化させることである。具体的には、 引き続きビジネス・エコシステムに関する先行研究の精査を行う。前年度の研究成果を踏まえ、健全なビジネス・エコシステムと企業成果に関連する統合モデルの構築を目指す。ビジネス・エコシステムとイノベーションに関連する議論を踏まえ、中核企業の戦略的な行動によりビジネス・エコシステムがいかに進化され、それが企業成果に影響を与えるかについての相互作用の説明メカニズムを明らかにする。 さらに、探索的事例研究では前年度の研究成果を調査協力企業にフィードバックし、先行研究と調査結果の解釈から生まれる仮説(説明メカニズムの妥当性)を検証するために、2回目のインタビュー調査を実施する。 最後に、日韓の情報家電企業のビジネス・エコシステムの比較分析を行う。各社のビジネス・エコシステムを資本・取引関係ネットワークとして可視化し、それらの安定性と効率性を動態的な観点(Cross Section分析)から分析する。具体的には社会ネットワーク分析の指標としてネットワーク構造(密度、構造的隙間)や中心性(連結度、媒介度)、構造同値性などを用いてビジネス・エコシステムの安定性(ネットワーク構造及び参加組織の変化度)と効率性(ネットワーク構造及び参加組織の特性)を計算し、中核企業の戦略的な行動に関連する変数とともに、それらが企業の経営成果(ROIC、ROE)に与える影響について共分散構造分析によるパス解析などの統計手法を用いて検証する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

平成24年度の主な研究費の使用計画は、主に謝礼金、旅費などを計画している。平成24年度からは本格的に論文や報告書の作成及び郵送を計画しており、そのために必要となる通信費用を計上する。また、引き続き日本と韓国でのインタビュー調査を計画し、社会ネットワーク分析用のデータの入力も行う。さらに、本研究が海外においても他に例が少ないことから、その研究成果を国内外の学会で発表することを目指す。 なお、平成23年度はデータ入力作業の遅延及び物品費等の費目における研究費の効率的な使用により未使用金額が発生している。未使用金額についてはデータ作業用の人件費とアイルランドのリムリックで開催されるIFSAM2012での参加経費の一部として支出を計画している。

  • Research Products

    (1 results)

All 2011

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] A comparative study on smartphones’ diffusion in Korea and Japan2011

    • Author(s)
      Yousin Park & Masashi Ueda
    • Organizer
      SAINT 2011
    • Place of Presentation
      Munich, Germany
    • Year and Date
      2011年7月19日

URL: 

Published: 2013-07-10  

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