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2013 Fiscal Year Research-status Report

ブランドの使用・所有行動を通した自己表現尺度の開発

Research Project

Project/Area Number 23730403
Research InstitutionYokohama City University

Principal Investigator

柴田 典子  横浜市立大学, 国際マネジメント研究科, 准教授 (60347284)

Keywords消費者行動 / 自己表現 / ブランド / 尺度 / 象徴的消費 / マーケティング / 自己概念 / 自己呈示
Research Abstract

平成25年度は、ブランドの使用・所有行動を通した消費者の自分らしさの認識のプロセスを明らかにし、ブランドによる自己表現尺度の開発を目的とした本課題の継続・発展に従事した。これは、マーケティングないし消費者行動論からのアプローチであり、理論的側面だけでなく実務的な意義を持つものである。
研究目的達成のため、(1)構成概念および概念モデル構築のための文献レビューの継続(ブランド論でのブランドの価値構造・機能に関する研究、消費者行動における自己(self)研究、象徴的消費、顕示的消費、心理学・社会心理学における関連研究など)、(2)尺度開発のための文献レビューの継続と、適用する分析手法の検討、(3)尺度開発に必要な質問項目を収集するための定性調査の複数回の実施とその整理(基礎調査として、大学生を対象とした1対1のインタビューと自記式調査)、(4)定性データに適用するテキストマイニング方法の検討と探索的分析の実施、(5)上記を基にした、消費者行動における自己表現に関する概念モデル・枠組みのブラッシュアップを行ってきた。しかしながら、特に(3)および(4)の実施過程において、自己表現の「行動」と「心理」の両側面の整理が不十分であり、再検討する問題意識が生じた。そのため、上記(1)~(5)の再検討と、(6)最終的な尺度開発のための仮調査票作成の再検討を行っている。
現状としては、学会発表や論文執筆に至ってないが、適宜、同じ研究分野の研究者と勉強会を行ったり、近接分野の研究者との意見交換なども実施した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究の作業内容は大きく分けると、(1)ブランドの使用・所有行動を通じた自己表現に関わる構成概念の検討と概念モデルの構築、(2)ブランドの使用・所有における自己表現尺度の作成、の2つに分類できる。
(1)については、研究期間開始年度から継続的に行っており、随時検討とブラッシュアップを続けている状況であり、当初の研究計画におおむね沿って進展している。
(2)についても、尺度開発に必要なステップを段階的に着実に進めてきたと言えるが、より頑健な尺度開発のために、更に検討すべき事柄が明らかになってきたことも研究成果の一部といえる。

Strategy for Future Research Activity

本研究開始初年度から3年間、当初の研究計画に沿って進展させてきたが、実際に尺度開発に取り組んでみると、計画時点で想定していた以上に各ステップに時間がかかることが分かった。また、当初は想定していなかった、自己表現の「行動」と「心理」の両側面の分離と整理が不十分であったことも明らかになってきた。より頑健な尺度開発には、この新たな問題意識を加味した上で、理論面では構成概念および概念モデルを慎重に検討しブラッシュアップさせていく。それを基に、分析面では、適用する分析手法の再検討も含め、定性調査と質的調査を実施し、最終的な尺度項目を絞り込んでいく。このとき、尺度の信頼性および妥当性の検証も慎重に行う。現在、定性調査においてテキストマイニングを活用しているが、テキストマイニングは分析ソフトに依存するところが大きく、適切な分析手法の探索に時間を要してきた。
したがって、再度、尺度開発のための各種調査を複数カテゴリー、ブランド、行動面および心理面に渡って数度実施する課題が生じた。それに伴い、定性調査においては適用するテキストマイニング方法を固めた上で分析し、定量調査のための仮説導出を行うこと、定量調査においては、尺度得点の算出、相関分析、因子分析、項目反応理論、共分散構造分析、信頼性分析などを用いて、尺度項目の絞り込み、信頼性、弁別妥当性を始めとした妥当性を検証していくことが、課題として生じた。これら一連のプロセスに改めて沿って行くが、予備尺度の再作成が直面する課題である。
最終的には、定性調査と定量調査を通じて絞り込まれた尺度項目の信頼性と妥当性の確認という一連の手続きを踏んで、「ブランドによる自己表現尺度」を作成し、論文執筆を行う。
上記は全て、頑健な尺度開発を行う上で、必要不可欠な課題の発生と研究計画の変更である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

平成25年度の研究途上で導出された研究上の課題をクリアするため、本研究を翌年度も継続する必要性を認識していたため。
1)文献レビュー継続のための各種文献の購入、2)必要となるPC周辺機器・消耗品等の物品、3)分析に必要なソフトウェアのバージョンアップ、4)勉強会・研究会・学会への参加費、5)主に分析プロセスで必要となる協力者への謝金、に関して、助成金を使用する計画である。

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Published: 2015-05-28  

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