2016 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of synergy effects of multiple media based on encoding variability theory
Project/Area Number |
23730407
|
Research Institution | Komazawa University |
Principal Investigator |
中野 香織 駒澤大学, 経営学部, 准教授 (20434269)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2017-03-31
|
Keywords | クロスメディア / メディア / 相乗効果 / 順序効果 / 広告 / マーケティング・コミュニケーション / マーケティング / 商学 |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年2月にインターネット調査とCLT(会場テスト)を行った。2015年に実施した予備調査の課題を修正し、以下の点に留意した。①Stammerjohan et al.(2004)を参考に、発信源の異なるメディアを組み合わせる、②Kim et al. (2010)に基づき、メディアごとの訴求内容を統一する、の2点である。具体的な目的は、企業発信のコミュニケーションと第三者発信のコミュニケーションの組み合わせによる相乗効果を明らかにすることである。 インターネット調査では、露出順序(企業発信情報の後に第三者発信情報vs.第三者発信情報後に企業発信情報)と第三者発信情報のヴァレンス(ポジティブvs.ネガティブ)を組み合わせた被験者内要因計画により行った。調査素材には、企業発信情報として広告を、第三者発信情報としてメディアが発信するパブリシティ(新聞記事)と消費者が発するクチコミ(オンラインショッピングサイトの商品レビュー)を対象とした。 露出順序とヴァレンスの条件を考慮した組み合わせは、広告×記事(P:ポジティブ)、記事(P)×広告、広告×レビュー(P)、レビュー(P)×広告、広告×レビュー(N)、レビュー(N)×広告、の6群である。 分析の結果、広告とクチコミ(ネガティブ)の組み合わせにおいて順序効果がみられた。広告、クチコミ(ネガティブ)の順よりも、クチコミ(ネガティブ)、広告の順で提示した方が、ブランド態度と購買意図が有意に高いことがわかった。しかし、その他の組み合わせにおいては、複数のメディアによる相乗効果はみられなかった。 CLTでは、調査素材として広告とパブリシティ(新聞記事)を対象に行ったものの、複数メディアによる相乗効果はみられなかった。広告のみ、記事のみを比較すると、記事のみを見せた方が広告よりも、ブランド態度が有意に高く、情報発信源による違いがみられた。
|